塚越 広大 ドライバーズレポート <第9戦、第10戦 鈴鹿サーキット>

2006.7.12

7月8,9日 2006年 全日本フォーミュラ3選手権シリーズ
第9戦、第10戦 鈴鹿サーキット 参加台数14台
 今回の鈴鹿ラウンドでシーズンが折り返しとなり、これまで優勝のない自分にとっては走り慣れた鈴鹿で結果を何とか出そうと試みました。金曜日の最後にクラッシュしてしまいましたが、予選で今期初のダブルポールを獲得し、第9戦ではスタートからトップを走り続け初優勝を挙げることが出来ました。第10戦は、スタートでエンジンストールさせてしまい13番手まで落ちてしまいました。最終的には2位までポジションを上げてゴールしました。

予選1・・・1‘58.197/1位                天候・・・晴れ
 前日の練習走行の最後にクラッシュしてしまい迎えた予選は思ったよりも気温が高く、早めにアタックしないとタイヤのいいところがなくなる可能性がありました。メカニック達の正確な作業のおかげでマシンは完璧に治っていて、マシンセットが決まっていたので思い切り攻めることが出来ました。
 2周アタックしてクールラップを入れてもう1度アタックしました。でも、タイムを更新することが出来ず、2周目のタイムでポールポジションを獲得することが出来ました。

予選2・・・1‘57.424/1位                天候・・・晴れ
 10分間のインターバルの間にマシンセットを少し変更して2回目の予選に臨みました。2周しかアタックのチャンスがなかったので集中しました。セッティングの変更がさらにタイムアップにつながり2位とのタイム差を0,5秒まで開くことが出来ました。ベストタイムが出てクールラップを入れもう1度アタックしましたが、他車に追いついてしまったためタイヤのことを考え早めに切り上げました。

第9戦  決勝・・・1位                     天候・・・晴れ
 8日の午後に行われた決勝は12周で争われました。
 スタートして1コーナーの進入で横に並ばれそうになりましたが、うまく抑えることに成功してトップのまま1周目を終えました。マシンの調子がとてもよく毎週ファーステストラップを更新しながら走ることが出来ました。出来る限り2位を引き離そうと走り8秒890の差をつけてF3初優勝を飾ることが出来ました。

第10戦 決勝・・・2位                     天候・・・曇り
 日曜日に行われた第10戦は17周で行われました。雨の予報だったのですが、ドライコンディションのままレースが行われました。
 第9戦と同じようにスタートしようとしたのですが信号が変わったと同時にエンジンストールさせてしまいました。すぐ再スタートしましたが、2コーナー立ち上がりでスピンしたマシンをよけようとラインを取ったところに急減速したマシンが目の前に来て接触してしまい13番手までポジションを落としてしまいました。前回の鈴鹿ラウンドでは早々にミスをしてしまいレースを台無しにしてしまったこともあり、同じミスをしないように心がけました。接触した影響もなくマシンの調子が本当によかったので12番手で1周目終え、翌周には2台を抜き、さらに1コーナーと130Rで抜いていきましたが6番手をなかなかかわすことが出来ませんでした。そして、レースの11周目あたりから雨が降り始めたのをきっかけにまた順位を上げることが出来、最終ラップを3番手で通過しました。そして、スプーンコーナー立ち上がりで合わせて130Rで2番手に上がりそのままチェッカーを受けました。

 今回待ちに待った優勝を上げることが出来ました。監督、チームスタッフ、応援してくださった皆さんに本当に感謝しています。しかし、第10戦のレースでまたしてもスタートでミスしてしまいせっかくの流れを台無しにしてしまいました。もう1度スタートに関して検証して確実なものにできるよう対策します。
 次回は、初走行となるオートポリスでも今回のようなパフォーマンスを出したいと思います。

次回レース・・・8月5,6日 オートポリス

塚越広大


第9・10戦 鈴鹿サーキット レースレポート

2006.7.12

■7月8日(土) 観衆:10000人

・第9戦予選 曇り/ドライ 気温28℃ 路面温度42℃

#10 Honda 無限 F107 塚越広大 1分58秒197 PP

・第10戦予選 曇り/ドライ 気温29℃ 路面温度42℃

#10 Honda 無限 F107 塚越広大 1分57秒424 PP

・第9戦決勝 曇り/ドライ 気温29℃ 路面温度40℃

#10 Honda 無限 F107 塚越広大 1位
ベストラップ:1分58秒562


■レポート

 7月8〜9日、鈴鹿サーキットで全日本F3選手権第9/10戦が行なわれた。
 前戦岡山国際ではポールポジションを獲得も、不安定な天候に翻弄される形で勝利に届かなかったHonda TEAM 無限と塚越広大だが、ホームコースとも言うべき鈴鹿での勝利を目指し、レースウィークを迎えた。
 時期的に暑いコンディションを鑑み、エンジンにとって大切なクーリング対策を盛り込んだものの、それによって起こる性能面へのマイナス影響への対策も施したチームは、金曜の占有走行に参加。午前にニュータイヤを投入し1分57秒652のトップタイムをマーク。午後には様々なパーツの評価テストなどを行い、ニュータイヤを履くライバル勢の中にあって、ユーズドタイヤのため1分58秒087と7番手にとどまった。また、ヒューマンエラーもあってセッション終盤にクラッシュしてしまったが、スタッフの努力によりマシンのダメージも癒え、充分なデータと自信を持ってドライバー、チームともに翌土曜の公式予選に臨んだ。
 天候の悪化という予報が出されていたにもかかわらず、土曜午前の鈴鹿は曇り。ドライコンディションで始まった午前10時55分からの第9戦予選。
 開始2分でコースインした塚越は、計測1周目から、1分59秒162と圧倒的なタイムでモニターのトップに躍り出ると、続く計測2周目には1分58秒197へとタイムアップし、トップの座を磐石なものとする。
 続く2周をクールダウンラップとした塚越は、ファイナルラップにもう一度アタックも、タイムは1分58秒286とわずかに更新はならず。しかしながら、2番手にコンマ2秒ほどの差をつけての今季3度目のポールポジションを獲得した。
 インターバルに、塚越からはリヤの空力についてのコメントがあったが、チームでは状況を冷静に分析、フロントウイングを調整して第10戦予選に塚越を送り出した。
 再びセッション開始2分でコースインした塚越は、第9戦予選で計測1〜2周目にタイヤのピークが来ることをつかんでいたため、計測1周目にアタックをかけ、1分57秒600で他車に1秒以上の大差をつけてトップに。さらに翌周1分57秒424へとタイムアップを果たす。
 クールダウンラップを挟んでさらにアタックを続けた塚越だったが、やはり第9戦予選同様タイム更新はならず、タイムアップが難しい上、ポールポジション獲得を確信したチームの判断で、早目にピットに戻ることに。結局塚越は2番手にコンマ5秒もの大差をつけての連続ポールポジション獲得となった。

 午後4時10分からの第9戦決勝。決勝前のウォームアップ走行の際、第9戦予選時と同様のフィーリングをドライバーが伝えてきたため、コースイン直前にピット前でフロントウイングを調整した上で、塚越はアウト側のポールポジションに。
 レッドシグナルが消えた瞬間、ややホイールスピンはしたものの、無難にスタートを切った塚越は、そのままトップで1コーナーへ。背後の2位にはロベルト・ストレイトが上がり、伊沢拓也が3番手につけるが、塚越は1周目から後続に1秒3の大差をつけて、早くも独走の構え。
 4周目には1分58秒684と、ただ1台59秒を切るころにはギャップは3秒以上に拡大。終始58秒台というハイペースで周回した塚越は、12周を走り切って8秒以上もの大差をつけて独走優勝。念願の初優勝をポール・トゥ・フィニッシュで飾り、ファステストラップも合わせ、フルポイントとなる22ポイントを加算したのだった。


田中弘監督コメント
「夏場のレースということで、路面のミューの低下に伴うグリップダウンと、クーリング対策を施したマシンを持ち込んだが、ルーバーなどを設置したことによる空力的マイナスを補う対策も上手く行っていることが金曜に確認でき、基本的に車体に関しては狙い通りだったといえる。予選でも予想したレベルのタイムもマークできた。インターバルに空力バランスをわずかに修正したが、それも奏功し、予定通り連続ポールポジションを獲得することができた。
 第9戦に向けては、いつもどおり空力とロール剛性を調整したマシンで臨んだが、ウォームアップの際にさらにコンディションに合わせて空力を修正してスタートを迎えた。今回のスタートは、ややスロットル開度が低く完璧と呼べる物ではなかったが、それでもレース中は予定通り完璧であった。金曜のクラッシュのせいか、今日の塚越は良い意味で気合が入っていたと思う」

塚越広大コメント
「昨日からクルマの調子が本当に良く、予選では最後までしっかり攻めることができました。決勝では、スタートは本来ならもっともっと良いスタートができたはずだと思います。トップに立ってからも、ミラーで後ろを見たりせず、毎周ベストラップを更新するつもりでプッシュして最後まで走りました。結果的にそれが上手く行き、良いレースができたと思います。これまで勝てないことがプレッシャーになっていたのですが、今回はすごく良い流れで来て、初優勝することができてうれしいです。チームの方々に感謝したいですね」


■7月9日(日) 観衆:17000人

・第10戦決勝 晴れ後雨/ドライ〜ウエット 気温26℃ 路面温度33℃

#10 Honda 無限 F107 塚越広大 2位
ベストラップ:1分58秒208


■レポート

 土曜よりは気温、路面温度ともに下がったものの、雨が近づいているのか、蒸し暑いコンディションとなった日曜。午後1時に第10戦決勝が始まった。
 基本的には前日と同じセットアップでウォームアップに臨んだ塚越は、若干の修正を受けてグリッドへ向かう。連勝への期待が高まったが、ここで塚越はスタートに失敗。エンジンストールのため、一気に12番手にまでポジションを落としてしまう。
 2周目に10番手とした塚越は、4周目には1コーナー、130Rの飛び込みと各所で前車をパスし8位に浮上すると、さらに5周目にも130R進入でオーバーテイクを見せて7位に。しかし、6位のファビオ・カルボーンを抜くのに手こずった塚越は、そのままレース後半を迎えてしまう。
 ところが、12周目に入ったあたりから西コースを中心に雨が降り始めると、上位陣のペースが不安定に。そんな中、塚越は他よりも2秒近く速いペースで周回。14周目に先行していたエイドリアン・スーティルがデグナーでコースアウトする間に5位とすると、15周目に1コーナーでカルボーンをパスし4番手に。さらに16周目には、スプーンで目の前の大嶋和也がコースオフし3位に浮上すると、最終ラップの裏ストレートで2位のマルコ・アスマーに並び掛け、130Rでこれをパスし2位に躍進。
 トップの伊沢には届かなかったが、ポイント圏外からの怒涛の追い上げを見せた塚越は、ファステストラップを奪っての2位フィニッシュとなった。


田中弘監督コメント
「決勝前のウォームアップの段階で、ややアンダー傾向が見られたため僅かにロール剛性比率を変化させたが、それ以外は前日とほぼ同様のセットアップで臨んだ。スタートでのストールは、準備時間というべき全開時間が短かったように思う。その後のレースでのラップタイムなどを見ても、普通にスタートさえすれば、前日同様の圧倒的な勝利をマークできていたはずだ。2位に入ったとはいえ、自作自演というべきで、本来ならば鈴鹿ラウンドで44ポイントを獲得したかっただけに残念。次戦オートポリスではF3は初開催となるが、なんとしても好成績を収めなければならない」

塚越広大コメント
「スタートでは手順どおりに操作したつもりなのですが、ストールしてしまいました。すぐにエンジンを掛けてスタートしたのですが、12番手まで落ちてしまい、とんでもないことをしてしまったと反省しています。その後のクルマの調子は良く、何の苦労も問題もなく勝てたレースだったと思います。本当にまだまだスタートには課題が残っています。雨が降り出してからは、後ろから追いかける立場ということで楽な部分もありました。次のオートポリスはみんなあまり経験がないコースだと思うので、そこでまた攻めて攻めて、優勝したいですね」

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