SUPER GT Rd.9 in FUJI GT 300km RACE レポート
2006.11. 7■11月4日(土) 観衆:29200人
・予選1回目 曇り/ドライ 気温17℃ 路面温度23℃
GT500
#32 EPSON NSX 1位
#8 ARTA NSX 5位
#18 TAKATA童夢NSX 11位
#100 RAYBRIG NSX 13位
GT300
#62 WILLCOM ADVAN VEAMC408R 6位
・予選2回目 曇り/ドライ 気温17℃ 路面温度21℃
GT500
#32 EPSON NSX 1位
#8 ARTA NSX 8位
#18 TAKATA童夢NSX 12位
#100 RAYBRIG NSX 13位
GT300
#62 WILLCOM ADVAN VEAMC408R 4位
・スーパーラップ 曇り/ドライ 気温16℃ 路面温度19℃
GT500
#32 EPSON NSX 1位
#8 ARTA NSX 8位
#18 TAKATA童夢NSX 進出できず
#100 RAYBRIG NSX 進出できず
GT300
#62 WILLCOM ADVAN VEAMC408R 6位
■11月5日(日) 観衆:46300人
・フリー走行 晴れ/ドライ 気温17℃ 路面温度21℃
GT500
#18 TAKATA童夢NSX 5位
#8 ARTA NSX 6位
#32 EPSON NSX 12位
#100 RAYBRIG NSX 13位
GT300
#62 WILLCOM ADVAN VEAMC408R 4位
・決勝レース 晴れ/ドライ 気温19℃ 路面温度27℃
GT500
#32 EPSON NSX 優勝
#18 TAKATA童夢NSX 7位
#100 RAYBRIG NSX 13位
#8 ARTA NSX 14位
GT300
#62 WILLCOM ADVAN VEAMC408R 14位
■レポート
激戦の続いた2006シーズンを締めくくべく、迎えた富士スピードウェイでのスーパーGT最終戦。長いストレート区間を持ち、スリップストリームを生かした超高速戦の舞台として知られるこのコースで、金曜日から圧倒的な速さを見せ付けたのは、#32 EPSON NSX。2ランクの性能引き上げもあり、午前の公式練習1回目、午後の2回目ともにトップタイムをマーク。特に午後の2回目には2番手に着けた#8 ARTA NSXに対しても1秒3もの大差をつけての総合トップ獲得と、大きな注目を集めることに。結局GT500の総合結果では#32 EPSON NSX、#8 ARTA NSXが1-2を奪い、#18 TAKATA 童夢 NSXが7番手。過去2戦で優勝、2位と好成績を挙げポイントリーダーとなった#100 RAYBRIG NSXだったが、リストリクターをワンランク小さくして車重を1050kgとするも、特別性能調整25kg+100kgのウエイトハンデを課せられ、非常に厳しい状況でレースウィークを迎え、金曜を14番手で終えることになった。
予選が行なわれる土曜は、金曜よりはやや雲が多かったものの、まずまずのコンディション。午前10時10分からの予選1回目、まず最初に行なわれたGT300クラスの占有走行時間帯では、#777 梁山泊 apr MR-Sが1分42秒312でトップタイムをマークして暫定ポールの座に。#96 EBBRO BTEC MAZIORA 350R、#19 ウエッズスポーツセリカなどがこれに続いたが、ここでの#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rは、セッション半ばに柴原眞介のドライブでコースイン。3周目に1分42秒906、4周目に1分42秒823と順調にタイムアップし、6番手で午後のスーパーラップ進出を決める。
続いて行なわれたGT500の占有時間帯では、セッション序盤はピットでタイミングを計る陣営が多かったため、タイムアタック合戦はセッション終盤に集中。#35 BANDAI DIREZZA SC430が1分33秒923をマークして暫定ポールかと思われたが、残り1分のところで#32 EPSON NSXが満を持して1分33秒108という圧倒的な速さでトップタイムを奪うことに成功。#35 BANDAI DIREZZA SC430、#3 イエローハットYMS トミカZ、#24 WOODONE ADVAN KONDO Zに続いて、#8 ARTA NSXも5番手に食い込んでスーパーラップへの切符を手にするが、#18 TAKATA 童夢 NSXは惜しくも11番手で、#100 RAYBRIG NSXは13番手で、ともにスーパーラップ進出を逃すこととなった。
午後2時10分からの予選2回目。予選1回目のトップ10に入ったマシンは、この後に続くスーパーラップに向けたフィーリングのチェックを行い、その他のマシンは決勝に向けたセットアップを行なうこととなったが、ここでも#32 EPSON NSXがトップの座を堅守。#8 ARTA NSXは8番手ながら、フィーリングはまずまず。また、GT300クラスでも暫定ポールの#777 梁山泊 apr MR-Sがトップタイムをマークも、#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rも4番手として、各陣営がスーパーラップへの準備を終えた。
迎えたスーパーラップ。最初に始まったGT300クラスのアタックでは、2番手に登場した#13 エンドレスアドバンCCI Zの1分42秒482をターゲットに、柴原の駆る#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rが5番目にアタックしたものの、セクター1では#13 エンドレスアドバンCCI Zを上回るも、後半セクションでわずかに後れを取り、惜しくも1分42秒595でその時点の2番手に。その後、ラストの4台のアタッカーたちがタイムを更新する中、最後に登場した#777 梁山泊 apr MR-Sが1分41秒778をマークして今季初となるポールポジションを獲得。#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rは6番手から決勝を戦うこととなった。
続いて行なわれたGT500のスーパーラップでは、5番目にアタックした#1 ZENT セルモ SCが1分34秒203でトップに立ち、続いて登場した伊藤大輔のドライブする#8 ARTA NSXは、これを上回るべくアタックを敢行したが、1分34秒397と惜しくも届かず、2番手に。続く3台のマシンが次々にトップタイムを更新する展開に。最後に登場した#32 EPSON NSXのアタックに注目が集まったが、「ややフロントタイヤの温まりが遅く、1コーナーでアウトにはらんでしまった」とステアリングを握ったロイック・デュバルが振り返ったように、#32 EPSON NSXはコカコーラコーナーでもラインを外し、セッション1では後れを取ってしまう。しかし、そこから素晴らしい巻き返しを見せた#32 EPSON NSXは、#35 BANDAI DIREZZA SC430のマークした1分33秒755というそこまでのトップタイムを0.087秒短縮する、1分33秒668をたたき出して見事今季初となるポールポジションを獲得した。
「スーパーラップでは後半にうまくまとめることができて良かった。今回は救済措置でリストリクターが大きいこともあって、金曜から非常にマシンは速い。タイヤも安定しているし、明日の決勝では良いレースをして勝ちたいね」と初ポールポジションを喜ぶデュバル。コンビを組む武藤英紀も「これまではミスもあったが、明日の決勝ではそれを反省材料に、ミスなくチームとファンのみなさんに喜んでもらえる仕事をすれば、それが結果につながるはず」とコメント。ルーキードライバーコンビが鮮やかにポールポジションを奪った決勝前夜となった。
翌日の日曜は、朝から好天に恵まれて晩秋らしく爽やかなコンディションとなった。朝のフリー走行では、#32 EPSON NSXが1コーナーのブレーキングでフラットスポットを作ったためか、タイヤトラブルのために12番手にとどまる波乱があり、トップタイムを奪ったのは#35 BANDAI DIREZZA SC430。これに#3 イエローハットYMS トミカZ、#24 WOODONE ADVAN KONDO Zが続く。NSX勢では#18 TAKATA 童夢 NSXが5番手、#8 ARTA NSXが6番手と決勝に向けてまずまずの仕上がりをアピールすることに。GT300では#46 吉兆宝山 DIREZZA Zがトップタイムをマークも、コンマ2秒の間に#101 TOY STORY Racing MR-S、#777 梁山泊 apr MR-S、#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rが並び、決勝での混戦模様が予想された。
午後2時03分、いよいよ今季最終戦がスタート。気温19℃、路面温度27℃という絶好のコンディションの中、まずはポールポジションの#32 EPSON NSXが難なくトップを奪い、これに#35 BANDAI DIREZZA SC430、#3 イエローハットYMS トミカZ、#24 WOODONE ADVAN KONDO Zが続くが、ダンロップコーナーで競り合った#1 ZENT セルモ SCと#8 ARTA NSXが接触。そのため#1 ZENT セルモ SCは左フロントにダメージを受けてピットに戻るもリタイア。#8 ARTA NSXも、この接触によるものか、5位走行中の3周目にコカコーラコーナー手前で右リヤタイヤのスローパンクチャーに見舞われてスローダウン。なんとかピットに戻るも、序盤にして周回後れとなってしまう。一方#18 TAKATA 童夢 NSXは9番手、#100 RAYBRIG NSXは12番手へと早々にポジションを上げていくが、#22 MOTUL AUTECH Zとの攻防で、#18 TAKATA 童夢 NSXは5周目に再び10番手にドロップ。この後#18 TAKATA 童夢 NSX、#100 RAYBRIG NSXは#22 MOTUL AUTECH Z、#23 XANAVI NISMO Zのニッサン勢とのバトルになり、8周目に#18 TAKATA 童夢 NSXが#23 XANAVI NISMO Zをパスしたのに続き、ダンロップコーナーで#100 RAYBRIG NSXも#23 XANAVI NISMO Zのインを突き、接触しながらも#100 RAYBRIG NSXはポイント圏内の10位に浮上を果たす。
早くも7周あたりから周回遅れが出始める中、快調にレースをリードする#32 EPSON NSXだったが、2番手の#35 BANDAI DIREZZA SC430もペースを上げており、なかなかそのギャップは大きくは拡がらない。その間、16周目に#23 XANAVI NISMO Zとの接触に対し、#100 RAYBRIG NSXにドライブスルーペナルティーの裁定が下されることとなり、これを消化した#100 RAYBRIG NSXは、残念ながら13位に後退を強いられることに。さらには#8 ARTA NSXにも同様にドライブスルーペナルティーが課せられたため、#8 ARTA NSXは事実上優勝戦線から脱落を余儀なくされる。
約5秒ほどのマージンのまま、推移したトップ争い。27周終了時に先に#35 BANDAI DIREZZA SC430がピットに入り、#32 EPSON NSXもその3周後にピットイン。スタートを担当したデュバルから、武藤にステアリングが託されることに。
温まりの遅いフロントにユーズドタイヤを、リヤにニュータイヤを履いた武藤は、コースイン直後のコカコーラコーナーで、目前の多重スピンを危機一髪かわすと、そこから猛然とプッシュ。上位のマシンがピット作業を終えた段階で再びトップに立った#32 EPSON NSXは、2番手の#35 BANDAI DIREZZA SC430、3番手の#24 WOODONE ADVAN KONDO Zをじりじりと引き離していく。また、#18 TAKATA 童夢 NSXも道上龍から小暮卓史にバトンが引き継がれ、レース半ばには8番手あたりに浮上を果たす。
レース終盤、上位陣では#35 BANDAI DIREZZA SC430と#24 WOODONE ADVAN KONDO Zが激しい2番手争いを見せるが、大きなマージンに守られた#32 EPSON NSXはトップを快走。「ロイックがマージンを築いてくれたので、落ち着いて後半を走ることが出来た。最後の最後で勝つことができて本当にうれしい。スタッフのみなさんに少し恩返しが出来てよかった」と語った武藤が、独走のままトップでチェッカー。「初めてのスーパーGTシーズンで、序盤はGT300のかわし方やマシン、タイヤの開発などに戸惑いもあったが、最終戦でようやく思い通りの完璧なレースが出来た」と喜んだデュバルと武藤というルーキーコンビが、以前はNSXにとって苦手な舞台とされた富士スピードウェイで、劇的な最終戦での初優勝を飾ることに。2位に#35 BANDAI DIREZZA SC430、3位に#24 WOODONE ADVAN KONDO Zが続き、4位に入った#36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430がチャンピオンを獲得。粘りのレースを見せた#18 TAKATA 童夢 NSXが、7位でポイントを獲得。しかしアクシデントやペナルティーを受けて後退した#100 RAYBRIG NSXは13位、同じく#8 ARTA NSXは14位でのフィニッシュとなった。
なお、GT300クラスでは、#777 梁山泊 apr MR-Sがピットスタートとなり、レース序盤を#9 NOMADO ADVAN LeyJun MTがリード。これを#19 ウエッズスポーツセリカ、#26 MOTOタイサンエンドレスGT3R、#96 EBBRO BTEC MAZIORA 350R、そして黒澤治樹がスターターを務めた#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rが追う展開となったが、#777 梁山泊 apr MR-Sがピットインを引っ張ってトップにまで返り咲く好走。しかし、#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rが、ピットイン後も柴原の健闘で2番手に浮上してきたところで、44周目に#777 梁山泊 apr MR-Sがスピン。労せずして#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rがトップに立ち、そのまま7〜8秒のマージンを保ったまま最終ラップに突入も、まさかのガス欠に見舞われて最終セクションのコース脇にあえなくストップしてしまう。
このため優勝はこれが今季初となる#101 TOY STORY Racing MR-Sとなり、2位は#19 ウエッズスポーツセリカ、3位は#13 エンドレスアドバンCCI Z。#62 WILCOM ADVAN VEMAC408Rは優勝を目前にして涙をのみ、チェッカーを受けられず。結局14位での完走扱いとなった。













