2017 SUPER_GT

Rd.8 MOTEGI

  • Release
  • Photo

2017年11月15日

MOTEGI GT GRAND FINAL
悔しさを来年に向けて

シリーズ名:2017 AUTOBACS SUPER GT SERIES ROUND 8
大会名:MOTEGI GT GRAND FINAL
距離:4.801km×53周(254.453km)
11月11日(土)晴れ・観衆:19,500人(主催者発表)
11月12日(日)晴れ・観衆:36,000人(主催者発表)
#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組)は、11月11日~12日に ツインリンクもてぎ(栃木県)で開催されたSUPER GTシリーズ第8戦GT500クラスに参加した。シリーズ最終戦は、ここまで蓄積したウェイトハンディをすべて下ろしてハンディのない状態で レースを行う規則である。

SF-Rd8-001.jpg

 
11月11日(土)
■公式練習:クラス14位・武藤:1分38秒267 中嶋:1分40秒654
ツインリンクもてぎの上空には早朝雲が広がり、気温が上がらないまま午前8時45分から公式練習が始まった。#16MOTUL MUGEN NSX-GTにはまず武藤が乗り走行を開始したが、タイムは上がらない。

1時間45分間の公式練習セッションは途中に大きなアクシデントもなく淡々と進んだ。#16MOTUL MUGEN NSX-GTは途中ピットインして微調整をしながら周回を重ね、後半中嶋が乗り込んで練習走行を行った。

SF-Rd8-007.jpg

最終的にベストタイムは武藤が18周走るうちの最後のラップ、タイムアタックのシミュレーションを行い記録した1分38秒267で、15台中11番手となった。中嶋は16周を走り1分40秒654に終わった。
 
■公式予選:GT500クラス13位(Q1:12位・1分38秒706、Q2:出走せず)
公式予選は参加15台全車が出走するQ1と、Q1のGT500クラス上位8台のみが出走できるQ2でスターティンググリッドを決定する2段階制ノックアウト方式で行われた。決勝のスターティンググリッドは、Q2に進出した上位8台についてはQ2のタイム順、それ以降はQ1のタイム順で決まる。Q1とQ2は別のドライバーが走行しなければならず、タイヤはQ1で1セット、Q2でさらに1セットが使用できる。

SF-Rd8-031.jpg

早朝は曇っていたツインリンクもてぎだが、午前中のうちに雲が切れ、午後には晴天となった。しかし風が強く気温、路面温度ともに低めである。Q1セッションは武藤が担当した。武藤はコースがオープンした後もピットで待機、15分のセッションが残り8分30秒となったところでコースインするとタイヤをウォームアップしてタイムアタックに入った。

しかし記録されたタイムは1分38秒706で全体の12番手となり、Q2進出はならずスターティンググリッドがそのまま決定した。

 
11月12日(日)
■決勝: 11位(52周 1周遅れ ベストタイム:1分40秒669)
決勝日は朝から晴れた。スタートドライバーは武藤が務める。スタートは大きな波乱もなく切られ、武藤は13番手ポジションを守ってレースを始めた。上位で接触がありトラブルにより後退するマシンやスピンして遅れるマシンもあり、武藤は6周目に11番手、8周目には10番手まで順位を上げたが、そこでペースが落ち逆に順位を下げ始めた。タイヤのグリップが落ちてきたのだ。

SF-Rd8-023.jpg

武藤はピットと無線で相談した上で早めのピットインを決め、19周を走ってピットイン、給油とタイヤ交換を行い、ステアリングを中嶋に引き継いだ。

中嶋とチームは武藤からのインフォメーションを元に、武藤とは異なるタイプのタイヤを装着して走り出した。当初はペースも良く、レース復帰後5周目にはレース中のベストタイムとなる1分40秒669を記録した。しかしほどなくタイヤのグリップが落ち始め、それ以降はコントロールに徹して走ることになった。


SF-Rd8-025.jpg

最終的に#16MOTUL MUGEN NSX-GTは1周遅れの11位でフィニッシュした。武藤/中嶋組は無得点に終わりシリーズポイントランキングは18位、TEAM MUGENは完走ポイントを2点加えたものの、チームポイントランキングは15位で2017年シーズンを終えた。
 
■手塚長孝監督のコメント
今レースに向けタイヤを改良し、それに合わせたクルマのセッティングで週末に臨みました。土曜日の走り出しでは、概ね良い方向にあることを確認したのですが、全体的なパフォーマンスはまだ不十分であることが判明しました。フロントのピックアップが発生する状況に直面しましたが、現場での対応は限られており、苦しい闘いのままシーズンを終えることとなりました。

SF-Rd8-020.jpg

今シーズンは“屈辱的”と言っていいレース結果でした。しかしスタッフは頑張ってくれました。この最終戦で改良を施した個所や、全8レースを通じて培った経験値をもとに、シーズンオフから来年に向けていかに"勝つ"かを意識して、クルマの開発とセットアップ、タイヤの開発をすでにスタートしました。

我々にシーズンオフ休暇はありません、エンジニアもメカニックも。来年は確実に上へ上がれるよう、全力を尽くし、この借りを絶対に返します。どうか引き続き、応援、ご協力をよろしくお願い致します。
 
■武藤英紀選手のコメント
レースでは、結果的にもう少し僕のスティントを引っ張っても良かったかもしれません。でもペースも落ちてしまったし、これは早く違うタイヤに変えて走った方がいいと考えて早めにピットインしました。ただあまり変化がなかったようなので、それであれば自分のスティントをもっと引っ張っても良かったのかなと。でもあのペースでは入らざるをえませんでした。

この週末に向けては、今までとは全然違う試みをクルマに施して来たのですが、フタを開けてみるとあまり変化がありませんでした。体感は少し変わるのですが、結果にはあまり反映しないんです。ただ、大幅に変えてきたので、現場で急に何かを変えるというわけにもいきませんでした。

SF-Rd8-017.jpg

できることはいろいろ試したのですが、結局、何かつかみどころのない週末になってしまいました。持っている力を全部ふり絞る、という段階に達しないまま終わってしまった感じです。いろいろやったことは、今後につながるかなとは思いますが、もう少し手応えが欲しかった。
 
■中嶋大祐選手のコメント
予定より早めにドライバー交代をして、ぼくは武藤さんと違う種類のタイヤを履いて出て行きました。確かに最初の5周くらいはペース悪くなかったんですが、このまま行ければいいなと思っていたら、まずフロントのグリップが落ちてきて、そうこうしているうちに、今度はリヤも落ちてきて、スティントの1/3過ぎたくらいから前後グリップが全然ない状態になってしまって、文字通りクルマと格闘しながら走らざるを得なくなってしまいました。

SF-Rd8-021.jpg

当然タイムも落ちてしまいました。正直なところ厳しいレースでした。一所懸命走った結果ではありますが、精一杯あがいてはみたものの、結果を変えるほどのことはできませんでした。悔しいとか、そういうところまでも入れなかった週末でした。