2024 SUPER_FORMULA

Rd.6 OKAYAMA

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2018年9月12日

山本、チャンピオン争いに望みをつなぐ。

シリーズ名:2018全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦
大会名:2018年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦 OKAYAMA
距離:3.703km×54周(199.962km)
9月8日(土)雨・観衆:5,400人(主催者発表)
9月9日(日)雨・観衆:8,000人(主催者発表)
2018年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第6戦が、岡山県岡山国際サーキットで  開催された。TEAM MUGENは、#16 山本尚貴、#15 福住仁嶺の2カー体制でこのレースへ参戦した。前回に引き続き出走する福住は、このシリーズ3戦目である。
 
9月 8日(土)
■フリー走行
#15 福住 7番手 1分27秒125
#16 山本 16番手 1分28秒105
土曜日午前9時45分から1時間の予定でフリー走行セッションが行われた。岡山国際サーキットは夜半から雨になり、コースは気温、路面温度とも低めのウェットコンディションとなった。雨が断続的に強まったり弱まったりする状況の中、#15 福住、#16 山本とも、レインタイヤを装着してコースイン、周回を始めた。セッション開始後5分でコース上に停止車両が生じたためセッションは赤旗中断、午前10時に改めてコースオープンとなった。

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#15 福住は通算24周を走り22周目に1分27秒125を記録し7番手、#16 山本は通算20周を走り11周目に1分28秒105を記録し16番手につけてフリー走行を終えた。
 
■公式予選
#16 山本(Q1:14位 1分28秒530 / Q2:10位 1分26秒803 / Q3:出走せず)
#15 福住(Q1:18位 1分33秒377 / Q2:出走せず / Q3:出走せず)
3回のセッションにわたるノックアウト方式の公式予選は午後3時15分、20分間のQ1セッションから始まった。朝から降っていた雨は一旦止んだが、コースは完全にウェットコンディションで、各車レインタイヤを装着してコースインした。ところがまだタイヤも暖まりきらない2周目、#15 福住が1コーナーでスピン状態に陥ってコースオフ、グラベルに足を取られて走行不能の状態となってしまった。

その直前にもコース上で停止した車両が生じていたためセッションはここで赤旗中断となった。#15 福住は自力でコースへ帰還することができなかったため、これ以降の走行はできず、予選順位は18位と決まった。一方ピットに戻った#16 山本は路面コンディションを考慮してピットで新しいレインタイヤに交換、午後3時37分にセッションが再開されるとコースインした。

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雨が増えると予想された天候は悪化することなく、コースコンディションは徐々に水が減って好転してきた。#16 山本はピットッストップを挟んで12周を走り10周目に1分28秒530を記録、Q2進出14台中14番手でQ1を突破した。

Q2に向け、チームは#16 山本のセッティングを調整、セッションに臨んだ。#16 山本はタイヤを暖めると3周目に1分27秒271を記録してその時点で4番手につけ、4周目にはタイムを1分26秒803に縮めたが順位は8番手へ後退、5周目のアタックではタイムが1分26秒933に終わり10番手となってQ3進出はならなかった。
 
9月 9日(日)
■決勝
#16 山本 10位(34周 1時間12分09秒422 ベストラップ1分32秒316)
#15 福住 18位(30周 1時間03分12秒523 ベストラップ1分30秒356)
日曜日午前9時から30分間にわたってフリー走行が行われた。朝から雨が降り続き、コースはヘビーウェットコンディションとなった。TEAM MUGENの2選手はレインタイヤを装着してコースイン、福住は8周走って1分32秒674で14番手。#16 山本は3周のみの走行に留め、1分35秒414で19番手だった。

決勝レース前には雨が強まったこともありコース上には各所に深い水たまりができているコンディションとなった。ウォームアップでは2選手ともレインタイヤを装着、#15 福住は5周を走って3番手となる1分30秒507、#16山本は4周を走って15番手となる1分33秒432を記録し、それぞれスターティンググリッドについた。

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審査委員会は、コースコンディションが非常に危険であると判断し、レース距離を68周から54周に短縮、最大競技時間を70分、スタート時刻を午後2時55分へ変更する決定を下した。

午後2時55分、決勝レースがセーフティーカー先導でスタートした。しかしコースコンディションはレースをするには危険なレベルで悪く、先導走行を7周した後赤旗提示によってレースは中断された。

天候回復を待ち、午後4時10分に再びセーフティーカー先導でレースが始まった。この時点で最大競技時間は51分23秒とされた。12周走行時点でセーフティーカーは退き、グリーンフラッグが振られた。#16 山本は9番手でレースを始め、18番手スタートの#15 福住は13周目に16番手、14周目には14番手へ進出した。

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その後#16 山本は9番手のポジションを守り、#15 福住はさらにオーバーテイクを続け、17周目に13番手、20周目に12番手、21周目に11番手と順位を上げた。しかし23周目の最終コーナーでアウト側からオーバーテイクをかけようとした際に内側から接触を受けスピン、コースに復帰できたものの順位は15番手へ後退してしまった。

このときコース上に停止車両が生じたためセーフティーカーがコースイン、26周終了まで先導走行となった。27周目にレースが再開されると#15 福住は再びオーバーテイクを開始し、27周終了時点で13番手、28周目に12番手、29周目に10番手へと順位を上げた。一方#16 山本は28周目に10番手、29周目には#15 福住を先行させ11番手へと後退した。

オーバーテイクを続け10番手にまで上がった#15 福住はさらに順位を上げようと先を急いだが、31周目のアトウッドコーナーで勢い余ってスピン、コース上に停止してしまった。#15 福住はここでレースから脱落、マシンを回収するためセーフティーカーがコースインした。しかしその後、最大競技時間を迎えたため、レースは先導走行のまま34周で終了した。#16 山本は10位でチェッカーフラッグを受けた。

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#16 山本は選手権ポイントを獲得することはできなかったが、今回のレースが当初予定されていた周回数54周の75%に達することなく終了したため、与えられる選手権ポイントは半分となり、通算ポイント24点の#16 山本はランキングトップの選手から5点差の3番手となった。10月27日から28日にかけて鈴鹿サーキットで開催されるシリーズ最終戦では優勝するとボーナスポイント3点が与えられるため、#16 山本はポールトゥウインすると自力で王座を奪取できる計算となる。
 
■山本尚貴選手のコメント

あまり調子が良くないまま週末が終わってしまいました。ドライバーとして、良い調子に持って行けなかったことに責任を感じます。公式予選のQ1があまり良くなかったのでQ2に向けてセットを変えたところ、状態は良くなったのですが、Q3へ行くには足りませんでした。決勝は大変なコンディションでした。


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雨の中待っていてくれたお客様のためにも良い走りをしたかったのですが、最後にポジションを落としてしまったのが残念です。でも最終戦で勝った者がチャンピオンになれるので、追われる立場から追う立場になって、もう失うものは何もないですし、思い切って行くだけだと気持ちを切り替えます。

■福住仁嶺選手のコメント
最後は、単純にぼくの突っ込みすぎでコースオフしてスピンしてしまいました。スタートポジションがけっこう後ろだったので、前が見えなくて少し不安でしたが、いざスタートしたら視界は悪かったものの自信を持って攻めることができました。攻めた結果失敗してスピンしてレースを終えてしまったので、反省する面も悔しい面もあるのですけど、今週あまり流れが良くない中、セットアップの方向性も見えたし、レースではペース良く走れたりもしたので、ポジティブに捉えようと思います。

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手塚長孝監督のコメント
金曜日は2台で分担して、16号車はロングランして決勝想定のセットアップ、15号車はいかに速く走るかを追求してクルマを仕上げました。ただ土曜日は雨になり、15号車は1周もアタックできずにコースオフ、16号車は徐々に方向性を見つけながら走ったのですが 少し足りずにQ3に進めませんでした。

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決勝では、序盤良かった16号車のペースが、セーフティーカー後に雨が増え、グリップが足りなくなり(ペースが)上がらなくなってしまったようです。15号車はフルウェット想定でブランキングしたブレーキが少しオーバーヒート気味になったようです。ただとても元気ある走りには、ピットで見ていたチームのみんなが元気づけられました。

最後にセーフティーカーを出してそのままレースが終わってしまう 原因になったことについてはみなさまに申し訳ないと思いますが、次につながる走りでした。

山本選手はポイントが獲れませんでしたが、ライバルの得点も伸びなかったので、得意な鈴鹿の最終戦でチャンピオンめざし全力を尽くして頑張ります。