Rd.3 FUJI

2013年7月17日

山本選手が2戦連続表彰台!
ポイントランキング単独2位へ浮上!

シリーズ名:2013全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦
大会名:2013 全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第3戦 富士スピードウェイ
距離:4.563km×55周(250.965km)
予選:7月13日(土) 曇り・観衆:8,900人(主催者発表)
決勝:7月14日(日) 晴れ・観衆:15,700人(主催者発表)

 全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦が静岡県富士スピードウェイで開催された。TEAM無限は、#16山本尚貴選手と#15小林崇志選手の2カー体制でこのレースに臨んだ。#16山本選手は前戦で3位入賞を果たし、シリーズポイントランキングでトップとわずか1ポイント差の同点2位につけ、富士スピードウェイへと乗り込んだ。

7月13日(土)

フリー走行 1回目
#16山本 12位 
#15小林 16位 

 東海地方は平年より2週間ほど早く梅雨明けし、各地では連日猛暑日が続いていたが、週末を迎えた富士スピードウェイは薄曇りで時折小雨もぱらつく不安定な天候となった。だが小雨は続くことはなく、フリー走行、公式予選ともドライコンディションで行われた。

 午前8時50分からのフリー走行では、#16山本選手がセッション12番手、#15小林選手が16番手のタイムを記録した。

公式予選
#16山本 Q1:12位 Q2:8位 Q3:7位
#15小林 Q1:19位

 公式予選は今回も3段階のノックアウト方式で行われた。全車が出走するQ1(20分間)の上位14名がQ2(7分間)に進出。Q2の上位8名がQ3(7分間)に進出。スターティンググリッドは、ポールポジションから8番グリッドまではQ3の順位、9番手から14番手まではQ2の順位、15番手以下のグリッドはQ1の順位に従って決定する。

 午後1時50分に始まったQ1では、#16山本選手が開始6分で1分26秒406を記録し暫定の5番手に立った。セッション後半、2回目のタイムアタックで#16山本選手はタイムを1分25秒695に短縮し、セッション終了時点では12番手となってQ2進出を決めた。一方、#15小林選手は19番手に終わり、Q2進出はならなかった。

 続くQ2で#16山本選手は1分25秒225を記録、8番手でQ3へ進出、Q3では1分25秒007を記録した。このタイムはポールポジションを獲得した選手が記録したラップタイムのわずか0秒299遅れだったが、#16山本選手の予選順位は7位となった。

7月14日(日)

フリー走行
#16山本 14位
#15小林 19位

 決勝日を迎えた富士スピードウェイの上空は、前日よりも雲が薄くなり、夏らしい日光が照りつけるコンディションとなった。午前9時5分から30分間にわたって行われたフリー走行セッションでは、#16山本選手が13周、#15小林選手が15周を走行、決勝レースに向けた調整と確認を行った。

決勝
#16山本 3位(55周 1時間27分41秒363 ベストラップ1分27秒511)
#15小林 15位(55周 1時間28分21秒238 ベストラップ1分27秒742)

 午後2時15分、薄い雲の間から太陽が差し込む中、1周のフォーメーションラップの後に決勝レースのスタートが切られた。ところが、後方でアクシデントが発生。1周を終える前にセーフティカーがコースインすることとなった。隊列を整えた時点で、#16山本選手は8番手、#15小林選手は15番手につけていた。

 レースは6周目から再開された。セーフティカー走行中に上位選手が給油ピットイン、さらに再スタート後、2番手を走行していた選手にドライブスルー・ペナルティが科せられたため順位は繰り上がり、7周目には#16山本選手が5番手、#15小林選手は13番手を走行することとなった。

 #16山本選手は30周を終えるところでピットインし、給油とタイヤ交換を行った。一旦10番手まで順位を落としたが、コースに復帰すると自己ベストタイムを記録しながら周回を重ねた。一方、#15小林選手は33周を終えたところでピットイン、給油とタイヤ交換を終え、コースに復帰した。

 全選手がピットストップを終えた35周目の順位は、#16山本選手が6番手、#15小林選手が16番手。#16山本選手は前走車を追い、42周目、4番手と5番手が争って順位を入れ替える隙を突いてヘアピンで前走車のイン側へ飛び込み、順位を5番手に上げた。

 43周目、2番手を走る選手にドライブスルー・ペナルティ裁定が下り、さらにフィニッシュ直前の53周目、2番手を走行していたドライバーのマシンがトラブルによってストップしたため、#16山本選手は3番手に浮上、第2戦オートポリスに引き続き、2戦連続の3位でレースを終えた。#15小林選手は15位で完走を果たした。

 このレースの結果、#16山本選手はシリーズポイントを17ポイントに伸ばし、単独の2番手に浮上した。全日本選手権スーパーフォーミュラの次戦は、8月3、4日に#16山本選手の地元、栃木県のツインリンクもてぎで開催される。

山本尚貴選手コメント

実は、これまでの映像を見ていて気が付くことがあって、チームのみんなで話し合って、今回のレースに向けてハードウェア的に少し新しいトライをしてきました。レースを通してその成果は確認できました。何かどんどん新しいことをやって、成果を出してそれを積み重ねていく。歯車が噛み合って、チーム全体が非常に良い雰囲気になっています。

ただ、2戦連続で3位表彰台を獲得できたことは結果だけをみたとき満足できるものですが、内容的には上位に引き離されてしまったので、ドライビングの面でもマシンの面でも、もっと良くしていかなければなりません。僕自身も25歳になって初めてのレースで表彰台に上がることができましたが、これに満足することなく、次回地元のレースではもっと上を目指して頑張ります。

小林崇志選手コメント

土曜の朝からオーバーステア気味に感じて、クルマを安定させる方向にセッティングして、予選ではクルマは安定したものの、クルマが曲がらない状態になりました。僕の感覚では、オーバーステア気味ではタイムが落ちるように思えたんですが、決勝レースでいろいろな走り方を試して、むしろ向きが変わることによってタイムにつながるのだということがわかりました。自分の感覚がずれていたようです。

後半のスティントではそれを頭に入れて走るようにしたらタイムにつながるようになって、良いペースで走れました。完璧にはほど遠いんですが、レースを通してきっかけをつかめたと思います。完走して多くのことを得たので、次のレースでは予選から上位に食い込んで良い結果を出したいと思います。

手塚長孝監督コメント

そう悪くはない走り出しで予選に臨み、微調整をしながらQ3まで行きました。エンジニアもドライバーも持っている力をすべて出し尽くしてトップからコンマ3秒遅れの7位。タイム差は、確かに何かが足りていなかったということを示しているのでしょうが、現状では納得のできる予選結果です。決勝では、2セット目のタイヤが思いの外うまく働いてくれたしピット作業もミスなくこなせて、苦手だと言われる富士で3位に入賞し、安心しました。運にも助けられた結果の3位とはいえ、実力で前のクルマを抜きもしたので、納得しています。

小林選手は予選順位から考えても、前回のオートポリスで出来なかった完走を最低目標にして送り出しました。今年2戦目でしたがチームのマシンの特性を学習してくれた様です。次の大会では上位を目指して頑張ってほしいと思います。 総評ですが、今回は新しい取り組みを試すなど、持っているものは100%出し切りましたが速いマシンには引き離されていました。まだまだ足りない物があるし、煮詰めるものがあるのだと思います。また新たな試みをして今回の結果以上の成績で終わりたいですね。次はHondaのホームコースだし、山本の地元でもあるので表彰台の真ん中に立てるように研究してみんなで努力したいと思います。
引き続き皆様の御協力、御支援をよろしくお願いいたします。