2014 SUPER FORMULA

無限MUGEN

TEAM MUGEN

Rd.2 FUJI

2014年5月21日

TEAM無限 山本選手がレース2で
5位入賞を果たし、今季初ポイント獲得!

シリーズ名:2014全日本選手権スーパーフォーミュラ第2戦 富士スピードウェイ
大会名:2014 SUPER FORMULA Round 2 FUJI
距離レース1:4.563km×25周(114.075km)
距離 レース2:4.563km×35周(159.705km)
予選:5月17日(土) 晴れ・観衆:9,000人(主催者発表)
決勝:5月18日(日)晴れ・観衆:14,500人(主催者発表)

 シャシー、エンジンともに新規開発されたSF14でのレースも2戦目、シリーズ第2戦が静岡県富士スピードウェイで開催された。TEAM無限は、#1山本尚貴、#2中山友貴の2カー体制でこのレースに臨んだ。今回のイベントはレース1が25周114.075km、レース2が35周159.705kmの2レース制で行われた。

5月16日(金)

占有走行 
#1山本 11位 1分25秒619
#2中山 18位 1分26秒827

 新型車両導入に伴い、16日金曜日16時から1時間にわたり、ドライ路面で占有走行が行われ19台が出走した。SF14が初めて迎える富士スピードウェイでのレースに備え、チームはセッティングの確認を行った。しかし#1山本選手、#2中山選手ともマシンが完調ではなく、1時間のセッションを十分に走り込むことはできなかった。#1山本選手のエンジンには走行後、破損が確認されたため、大会審査委員会承認のうえでエンジン交換を行った。

5月17日(土)

フリー走行
#1山本 7位 1分24秒263
#2中山 16位 1分24秒989

 17日土曜日9時55分から1時間にわたり、ドライ路面でフリー走行が行われた。前日、十分にセッティングを確認できなかったため、ここで予選に向けたセッティング確認が行われた。前日走り込めなかった#2中山選手は、#1山本選手のセッティングを参考にマシンを仕上げた。

公式予選
#1山本(Q1:8位 1分23秒956 Q2:6位 1分23秒396 Q3:7位 1分23秒234)
#2中山(Q1:16位 1分24秒727 Q2:― Q3:―)

 今回のイベントは2レース制で行われるため、3回のセッションにわたるノックアウト方式の公式予選の方法は従来同様だが、全車が出走するQ1でのタイム順でレース1のスターティンググリッドを決定するとともに、上位13台がQ2へ進出、Q2の上位8台がQ3へ進んでレース2のスターティンググリッドが決まるという競技規則になっている。

 Q1は14時15分から、ドライコンディションで行われた。まずフリー走行で用いたタイヤでタイムアタックのシミュレーションを行い、#1山本選手は13番手、#2中山選手は11番手のタイムを記録してピットに戻った。

 その後ニュータイヤに履き替えた#1山本選手は1分23秒956を記録して8番手につけ、Q2に進出した。しかし#2中山選手は、手違いでニュータイヤの装着ができないままタイムアタックを行うこととなり、タイム更新ができず1分24秒727に終わり、レース1、レース2とも16番手からのスタートとなった。

 Q2に進出した#1山本選手は、まず1分23秒547を記録して5番手につけた。ここでセッションは赤旗中断され、残り2分50秒延長という形でセッションが再開された。#1山本選手はさらにタイムを1分23秒396へ短縮し、最終的には6番手でHonda勢唯一のQ3進出を決めた。Q3進出を決めた#1山本選手は1分23秒234を記録、7番手で公式予選を終えた。

4月18日(日)

決勝 レース1
#1山本 リタイア(19周 28分06秒374 ベストラップ 1分26秒223)
#2中山 12位(25周 36分31秒959 ベストラップ 1分26秒650)

 富士スピードウェイは、朝から快晴となった。レース1は朝10時5分スタート。8番手スタートの#1山本選手は、第1コーナーでのポジションを争う過程で右背後から追突を受けてスピン、最後尾へ順位を落としてしまった。#2中山選手は11番手で1周目を終えた。

 #2中山選手は後続車を押さえ込みながら周回を重ねたが、10周目の最終コーナーでインを奪われ先行される。このときコースからはみ出る形になって、追い上げを続けて来た#1山本選手も#2中山選手の前に出た。

 #1山本選手は11番手の前走車を激しく追い詰めるが追い抜きはならず、20周目、ターボ系にトラブルが発生したため、そのままピットに入り車両を止めてリタイアとなった。#2中山選手は12位でレースをフィニッシュした。

決勝 レース2
#1山本 5位(35周 51分10秒553 ベストラップ1分25秒676)
#2中山 18位(34周 51分21秒591 ベストラップ1分26秒145)

 レース2は快晴続く中、14時30分から始まった。レース2では35周のレースの中で1回のタイヤ交換ピットストップが義務づけられるため、序盤にピットストップ義務を果たす戦略を採るチームが現れスタート直後から順位は大きく変動した。

 #1山本選手、#2中山選手とも、チームはレース半ばでのピットストップを考えていたため徐々に見かけ上の順位は上がり、13周目には#1山本選手は2番手へ、14周目には#2中山も3番手へ進出した。

 14周を走り終えた#1山本選手はピットインしてタイヤ交換。次の周には#2中山選手もピットインしてタイヤ交換を行った。20周目には全車がピットイン義務を消化して順位が固まった。この時点で#1山本選手は6番手、#2中山選手は16番手につけていた。

 しかし#2中山選手は、新しいタイヤで自己ベストタイムを更新した直後の第1コーナーを攻めすぎてタイヤをロックさせ、右フロントタイヤにフラットスポットを作ってしまった。なんとか走行を続けようとしたが振動が激しかったため再度ピットイン、タイヤを交換した。この結果順位は周回遅れの最後尾へと後退してしまった。

 一方#1山本選手は前走車を激しく攻め、21周目に相手のミスを誘い出して順位を入れ替え5番手に進出した。その後#1山本選手は後方からの追い上げを寄せ付けない快走を見せ、Honda勢トップの5位でフィニッシュした。この結果、山本選手は今季初の選手権ポイントを2点獲得、シリーズランキング10位につけることとなった。

山本尚貴選手コメント

レース1は金曜日にトラブルがあったことも影響して、思うような準備ができないまま迎えることになってしまいました。スタート直後のスピンについては、レーシングアクシデントだし、そのリスクを背負うポジションにいた自分が悪かったんだと思います。

レース1では、車体側のパフォーマンスもあまり良くなかったので、レース2に向けてチームがしっかり修正をしてくれました。おかげで5位という結果が残りました。ドライバーとしてできることはやったかなと思っています。

車体面では相当な手応えをつかめましたが、エンジンの面でももっと必要な面があるとわかったレースでした。次のレースも富士ですし、今回得たデータは非常に有効に使えると思います。Hondaさんに頑張ってもらう一方、当然ぼくらドライバーも頑張ります。そうすれば結果は付いてくるでしょう。

中山友貴選手コメント

金曜日から走行枠があって、しっかり準備する時間があるので、エンジニアといろいろ試してみようと話し合って今週末に入りました。ところがいざ走ってみるとトラブルがいろいろ出てしまって、思うように周回が重ねられませんでした。それで、山本選手のデータを自分の車にフィードバックしてもらって予選を迎えました。

予選では1セット目のタイムは結構良くて、手応えがあったんですが、ニュータイヤを履いてタイムアタックをすることができずタイムを更新することができないままQ1で終わってしまいました。

レース1は11位で完走しましたが、クルマの方に少し改善したいところがあって、レース2に向けて修正を加えました。スタートは良かったんですが、ポジション取りで少し後に下がってしまって、それを取り返そうとして無理をし過ぎてタイムロスしてしまったところがあったと反省しています。ただタイヤ交換をした後半のスティントに関してはタイム的に良かったので収穫はあったと思います。

タイヤ交換して、ベストタイムを出したんですが。さらに行ける感触があったので、次の周にさらに攻めようとしたらタイヤをロックさせてフラットスポットを作ってしまいました。2周くらいは走り続けようと頑張りましたが、振動が激しくて足回りに負担を掛けて壊してしまいそうだったので、無線でタイヤ交換を要求して緊急ピットインしました。やはり予選順位がぼくの最大の課題ですね。

手塚長孝監督コメント

今回の富士は金曜の走行もあり、持ちこんだ車のレベルを最大限引き出す事を目標に、テストメニューを組み立ててきました。しかし、走行開始後にエンジン系のトラブルに見舞われてしまい、出鼻をくじかれメニューが消化できなく残念でした。それでもエンジニア、ドライバーを含めたスタッフが、少なくなった走行確認の後に次に向けての修復作業と改善策に取り組んでくれた事で、走行の継続が出来るようになりました。

予選結果は、山本選手がHondaチームでトップとなりましたが、8位、7位です。中山選手はQ1の最後で時間が足りなくなってしまい、まともなアタックが出来ませんでした。申し訳ありません。

山本選手の方は、何とかQ3まで行けましたし、これは精一杯の結果です。開幕戦ではエンジン出力不足が明らかでしたが、そこから頑張ったせいか、ピークパワーはライバルに近づけたような気がします。ここからはドライバビリティをもう少しライバルに近づく様に更に調整していってほしいです。

次に車体のコーナリング性能、ブレーキ性能も富士に合わせるように工夫して、ほぼ満足できる状況まで来られたと思います。あとはエンジン系で頑張ってもらうと共に車体側でも何かを取り入れていけば、トップに近づいていけるでしょう。

今回も山本選手が頑張りました。レース1ではタービントラブルが発生してしまいましたが、レース2までのインターバルに精神的、肉体的にも仕切り直してくれて、レース2に集中してくれました。車体面では空力的な面を中心にエンジンの特性と車体の特性がマッチするようなアレンジを行いましたし、エンジンの方も「こうして欲しい」という要望をエンジンのエンジニアさんに伝えて、良くクルマを仕上げてくれました。山本選手が車体だけではなくてエンジンのセッティングに関しても提案をしてくれたので、より良い方へクルマを仕上げられたと思います。フォローしてくださった全エンジニアも、今ここにあるハードウエア・ソフトウエアを精一杯引き出してくれたと感じています。夜遅くまで車を仕上げたメカニックのピット作業もパーフェクトでした。
中山選手の方では、少しアレンジした車体セッティングを施す等を行い、次戦につなげる確認をしてくれました。

いろんな意味でチーム一丸となった結果だったと思います。順位としては5位ですけれども、今後もエンジンのセッティングで頑張ってもらい、トラブルの解消をするとともに、出力、ドライバビリティの面でもう少し向上し、それに併せて車体面でもっと良いセッティングを探し出せば、本来我々が闘うべき上の方で戦えるようになるという手応えを得たレースでした。

次戦に向けても、もっともっとアイデアや改善、そして努力をする事を忘れずに戦っていきたいと思います。これからも応援の程、よろしくお願いします。

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