2014 SUPER FORMULA

無限MUGEN

TEAM MUGEN

Rd.5 AUTOPOLIS

2014年9月17日

TEAM無限 今季初のポールポジション獲得!
山本7位完走でポイント加算!

シリーズ名:2014全日本選手権スーパーフォーミュラ第5戦
大会名:AUTOPOLIS SUPER 2&4 RACE 2014
距離:4.674km×46周(215.004km)
予選:9月13日(土)晴れ・観衆:6,680人(主催者発表)
決勝:9月14日(日)晴れ・観衆:14,100人(主催者発表)

 全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第5戦が、大分県オートポリスで開催された。TEAM無限は、#1山本尚貴、#2中山友貴の2カー体制でこのレースに臨んだ。新型車両であるSF14にとってオートポリスでのレースは初めてとなる。

 オートポリスは、右回りのコースでありながらピットがコースの外側に設けられている特殊なレイアウトであるため、ピットインした際には車両の左側をピットガレージに向けることになる。しかし、今年新たに導入された新車両SF14は、レース中給油を行うクイック式燃料キャップが車体右側のみに設置されており、オートポリスでは、ガレージ側に置かれる燃料補給装置との位置関係でピットストップ中の燃料補給が困難となる。これを受けて、JRPは今回の第5戦はレース中の燃料補給を行わない「無給油レース」と決めた。

 これに伴い燃料リストリクタースペックは第3戦までの100kg/hから前戦第4戦から引き続き瞬間最大流量90kg/hとされた。(オーバーテイクシステムは、レース中5回にわたって最大流量を95kg/hへ増量)

 第5戦の決勝は、通常の250kmレースよりもやや短い215kmだが、それをフルタンク90リットル(約67.5kg)で走るという燃費戦略が難しいレースとなると見られていた。

9月13日(土)

フリー走行
#1 山本 2位 1分27秒293
#2 中山 13位 1分28秒396

 13日土曜日、10時00分から1時間15分にわたり、ドライ路面でフリー走行が行われた。天候は薄曇りで肌寒いほどのコンディション。#1 山本選手は走り出しから快調にタイムを縮めていく。このフリー走行を使ってタイムアタックに向けたセッティングを探ると同時に、決勝での燃費も確認しておかなければならない。
 
 一旦赤旗でセッションが中断された後、セッション終盤、各車タイムアタックのシミュレーションに入った。#1山本選手は23周を走行し、トップから0秒539遅れの2番手につけて走行を終えた。一方#2中山選手はセッション後半からタイムをじわじわ縮め、24周を走ってトップから1秒642遅れの13番手で走行を終えた。

公式予選
#1 山本(Q1:3位 1分27秒371 / Q2:1位 1分26秒646/Q3:1位 1分26秒469)
#2 中山(Q1:15位 1分28秒574)

 公式予選は、3回のセッションにわたるノックアウト方式で行われる。全車が出走するQ1でのタイム順で上位14台がQ2へ進出、それより下位はそのままスターティンググリッドが決定。Q2の上位8台がQ3へ進み、9番手から13番手はそのままスターティンググリッドが決まり、最終的にQ3の順位で上位8台のスターティンググリッドが決まるという、通常通りの競技規則になっている。

 14時40分、Q1セッションが始まる頃には雲が晴れ陽が差して気温が上昇した。コースオープン直後にアクシデントが発生し、セッションは赤旗で中断されたが#1山本選手、#2中山選手とも1周を周回して無事ピットに帰還、15時から再開されたセッションでタイムアタックをやり直すこととなった。#1山本選手は3番手でQ1を突破してQ2へ進出したが、#2中山選手は路面コンディションにセッティングを合わせきれず、朝のフリー走行よりもタイムを落として15番手に終わり、Q2進出はならなかった。

 15時30分からのQ2に出走した#1山本選手は、ライバル車が1周でウォームアップを行いタイムアタックにかかる作戦を採るのに対し、通常通り2周を使ってウォームアップを行い、トップタイムを記録してQ3に進出した。

 15時47分からのQ3でも#1山本選手は2周をかけてタイヤをウォームアップする作戦を採り、コースレコードとなる1分26秒469を記録して今季、Honda勢として初めてのポールポジションを獲得した。

9月14日(日)

フリー走行
#1 山本 9位 1分30秒049
#2 中山 17位 1分31秒381

 9時30分から30分間にわたってフリー走行が行われた。コース上空には薄い雲がかかっているが路面は完全にドライコンディション。#1山本選手、#2中山選手はそれぞれ15周、14周を走行して、決勝レースに向けたセッティングを確認した。タイムは、#1山本選手がトップから0秒934遅れの9番手、#2中山選手は2秒286遅れの17番手であった。

決勝レース
#1山本 7位(46周 1時間10分35秒896 ベストラップ1分31秒363)
#2中山 14位(46周 1時間11分31秒135 ベストラップ1分31秒822)

 併催イベントのスケジュールが遅延したため、決勝レースに向けてのウォームアップは14時10分から8分間行われ、その後スタート進行に入った。午前中には上空を流れていた雲は晴れ、快晴のコンディションとなった。

 スタート合図の瞬間、ポールポジションにいた#1山本選手はクラッチミートに手間取り一気に順位を落としてしまった。1コーナーを通過した時の順位は7番手。一方#2中山選手は、周囲の混乱をうまく避けて思い通りに加速、12番手へと順位を上げた。

 #1山本選手は前後の車両とほぼ等間隔、同等のラップタイムで走るが接近して追い抜きをすることはできず、持久戦に入った。#2中山選手も同様の状況に入った。

 31周目の1コーナーで#2中山選手はブレーキングでタイヤをロックさせてオーバーランし、順位を落としてしまった。#1山本選手は後方からの追い上げにさらされたが、ポジションを守り、39周目には自己ベストタイムの1分31秒461を記録し突き放す。#1山本選手は燃料が減るに従ってさらにペースを上げ、46周目にはこのレース自己ベストの1分31秒363を記録するが、順位を入れ替えるには至らず、スタート時の順位のまま7位でレースをフィニッシュした。

 #2中山選手はオーバーランした際、タイヤにフラットスポットを作ってしまいペースアップができず、苦しみながらも14位でレースを完走した。この結果、#1山本選手はポールポジションポイント1点を含む3点を獲得、累積ポイントを9点としてランキング9番手、TEAM無限は2点を加えて累積ポイント8点としてランキング7番手につけている。

山本尚貴選手コメント

今週は走り始めからポテンシャルを感じていました。フリー走行ではトップからコンマ5秒も離されていましたが、その後セッションごとに調整を進めて、ポールポジションがとれました。決勝スタートでは、ホイールスピンが多かったのでクラッチで調整したんですけど、クラッチが全部切れて駆動がかからなくなってしまい、つなぎ直しましたがそのときはもうだいぶ遅れてしまいました。スタートがすべてでした。今回は悔しいと言うよりも、みなさんに申し訳ないという気持ちでいっぱいです。この結果を真摯に受け止めて、速いクルマを作って今度こそ強く走りたいと思います。

中山友貴選手コメント

走り出しの感触は良くて、チームメイトとの間もかなり詰まってきたなと手応えがありました。でも予選に向けて多少セットアップを変更したら、逆に良くない方向へ働いて、フリー走行よりもタイムが落ちてしまいました。決勝は、前回のレースでぼくは満タンでスタートして(車両が)重い状態の時にタイヤがどう変化していくのかを経験していたので、それを踏まえながらセットアップを変更して臨みました。スタートはうまくいって、ポジションも上げられました。でもその後、クルマが軽くなってから、後方からの追い上げを受けてしまいました。こちらはダウンフォースを付け気味のセットだったので、最終コーナーでつかれてしまうと厳しく、ブレーキングでホイールをロックさせてしまいました。決勝のクルマは良いフィーリングだったので、あとは自分が改善するものだと思っています。

 

手塚長孝監督コメント

新しいクルマでは初めてのコースなので、走り出しは2台でいろんなことを試して、トラブルはまったくなく、セッティングも上手くまとめ上げてポールポジションが獲れました。予選の山本は100点満点でしたね。

決勝に向けての燃費も、最初は心配してはいたんですが、走り始めたら意外に厳しくはないという見通しがつきました。決勝は、正直期待もしていたんですが、スタートしたら給油もタイヤ交換もないし、このクルマは、なかなか後にくっつくとオーバーテイクしづらいので、スタートでポジションをキープしなければいけないという気負いが山本のプレッシャーになってしまったかもしれません。ただ、レースが終わってみてクルマのバランスや感じたことがいろいろあったので、次のSUGOに向けて、今度は予選だけではなく決勝でもトップを獲れるように一歩一歩進むつもりです。

応援してくださったみなさま、Hondaのスタッフのみなさまのおかげでようやく戦えるところまで来ましたので、あとは我々がチームワークを高めて優勝目指して頑張るだけです。

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