2014 SUPER FORMULA

無限MUGEN

TEAM MUGEN

Rd.6 SUGO

2014年10月2日

山本選手、2戦連続ポールポジション獲得! 
7位入賞で確実にポイントを重ねる!

シリーズ名:2014全日本選手権スーパーフォーミュラ第6戦
大会名:2014全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第6戦
距離:3.704km×68周(251.872km)
予選:9月27日(土)晴れ・観衆:6,200人(主催者発表)
決勝:9月28日(日)晴れ・観衆:11,000人(主催者発表)

 全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第6戦が、宮城県スポーツランドSUGOで開催された。TEAM無限は、#1山本尚貴選手、#2中山友貴選手の2カー体制でこのレースに臨んだ。新型車両であるSF14にとってスポーツランドSUGOでのレースは初めてとなる。

 燃料リストリクタースペックは第4戦から引き続き瞬間最大流量90kg/h(オーバーテイクシステムは、レース中5回にわたって最大流量を95kg/hへ増量)のまま。前大会の第5戦オートポリス大会から日数が少なく、燃料リストリクターの設定変更、精度確認に十分な時間が取れない可能性が有るため、前大会と同様の燃料リストリクタースペックでレースを行うこととなったものだ。

 また、SF14による初大会を考慮して9月26日金曜日、午後3時50分から1時間にわたって特別走行枠が設けられ、TEAM無限も#1山本選手、#2中山選手が走行を行った。#1山本選手は1分6秒841で5番手、#2中山選手は1分6秒673で4番手につけ、快調を確認して走行を終えた。

9月27日(土)

フリー走行
#1 山本 3位 1分6秒115
#2 中山 9位 1分6秒795

 天候は晴れ、陽が射すと汗ばむほどのコンディションとなった。コースインした#1山本選手、#2中山選手とも快調に走り出しタイムを縮めていく。

 セッション開始後10分でコース上の停止車両排除のためセッションは赤旗中断となるが、この時点で#1山本選手はトップタイムを記録しており、#2中山選手は4番手につけていた。

 再開されたセッションは再び赤旗で中断され、回収作業の後に再開されたが、3度目の赤旗の原因となったのは#1山本選手だった。4コーナー先でインへ巻き込みクラッシュしてしまったのだ。

 回収されたマシンはサスペンション、車体前後に損傷を受けており、午後の予選に向けて早速チームは修復作業に入った。再開されたセッションでは終了直前に各車予選シミュレーションに入りタイムを縮め始めた。ここでようやく#1山本選手のタイムを更新する選手が現れたが、最終的に#1山本選手のタイムは3番手にとどまった。#2中山選手は9番手につけた。

公式予選
#1山本(Q1:1位 1分6秒418 / Q2:4位 1分6秒479 / Q3:1位 1分5秒894)
#2中山(Q1:15位 1分7秒125)

 公式予選は、3回のセッションにわたるノックアウト方式で行われる。全車が出走するQ1でのタイム順で上位14台がQ2へ進出、それより下位はそのままスターティンググリッドが決定。Q2の上位8台がQ3へ進み、9番手から13番手はそのままスターティンググリッドが決まり、最終的にQ3の順位で上位8台のスターティンググリッドが決まるという、通常通りの競技規則になっている。

 13時10分、Q1セッションは快晴の空の下で始まった。路面温度は28度。フリー走行で破損したマシンを急いで修復、コースインした#1山本選手は快調に走り始め3周目にはトップタイムとなる1分6秒418を記録。#2中山選手も上位へ食い込むタイムを記録する。セッション前半、各車がタイムアタックのシミュレーションを終えてピットに戻るタイミングで、コース上に停止したトラブル車両回収のためセッションは一旦赤旗で打ち切られた。

 13時39分、残り4分11秒でセッションが再開され、多くの車両がタイムアタックにかかったが、#1山本選手は赤旗前のタイムを破られることなく1番手でQ1を突破した。一方#2中山選手は赤旗後にニュータイヤでタイムアタックを行ったが、スローダウンしたマシンに進路を阻まれてタイム短縮に失敗、15番手でQ2進出はならなかった。

 13時54分から7分間の予定でQ2セッションが行われた。#1山本選手はQ1同様、計測2周目に1分6秒479を記録、この時点で2番手につけた。セッションは赤旗で中断され、14時11分に再開された。ここでタイムを短縮する選手も現れたが#1山本選手はタイムアタックをせず、当初記録したタイムのまま4番手でQ3へ進出した。

 14時24分からQ3セッションが行われた。#1山本選手は先頭でコースイン、計測1周目でタイムアタックする選手が多い中、#1山本選手は2周にわたってタイヤを暖め、計測2周目にタイムアタックをかけて1分5秒894を記録。2戦連続でポールポジションを奪い予選を終えた。

9月28日(日)

フリー走行
#1山本 9位 1分8秒006
#2中山 17位 1分8秒455

 9時15分から30分間にわたってフリー走行が行われた。#1山本選手、#2中山選手とも決勝レースに向けセッティングを確認する作業を行ったが、#2中山選手が9周目のハイポイントコーナーでコースオフ、車両前部を破損するアクシデントを起こし、セッションは赤旗で中断された。

 #2中山選手のマシンを回収後、早速修復作業にかかった。#1山本選手は9時38分に再開されたセッションでも走行を続け、15周を走って車両の感触を確かめた後、スタート練習を行って決勝に備えた。

決勝レース
#1山本 7位(68周 1時間25分39秒248 ベストラップ1分7秒964)
#2中山 14位(68周 1時間26分16秒968 ベストラップ1分8秒126)

 スポーツランドSUGOは朝から快晴、決勝スタート前の気温は23度、路面温度は37度というコンディションとなった。スタート合図の瞬間、#1山本選手は一瞬加速が鈍り、後続2車の先行を許し3番手でレースを始めた。1周目の2コーナーで多重アクシデントが起きたため、レースは1周目途中からセーフティカーランとなり5周目にレースが再開された。

 #1山本選手は、レース途中でのタイヤ交換と燃料補給をあらかじめ折り込んで軽めの状態でスタート、先行する作戦だったが前をふさがれてしまい、ラップタイムこそ先行する2車にひけをとらないものの、順位を入れ替えることができずに当初の作戦が裏目に出た形にはまり込んでしまった。

 17周目、最終コーナーでアクシデントが発生しセーフティカーランとなったため、レース中の燃料補給とタイヤ交換を予定していたチームは一気にピットへなだれ込んだ。#1山本選手も3番手からピットイン、4輪の交換と燃料補給を行った。しかし燃料補給量を少なくしタイヤ交換も左側のみ、左後輪のみという戦略を採るライバルチームのピットストップ時間が短く、コースに復帰した時にはそれまで後方にいた2車が先行、実質的に#1山本選手の順位は5番手へ後退してしまった。

 一方#2中山選手は当初から決勝レースでのピットストップを行わない作戦を採っており、燃費を考慮した走行を続行、コース上に留まったため見かけ上の順位は3番手へ上がった。しかし、無給油でレースを走りきるために加速を極力控える走法をとらざるをえず、セーフティカーランが終わり21周目にレースが再開された際も加速ができず、皮肉なことに後方から一気に加速してきた#1山本選手と交錯する形となってお互いに順位を下げることとなってしまった。

 その後#1山本選手は#2中山選手と順位を入れ替えて先を急いだが、ライバル車を追い抜くのは難しく、激しく追い上げを見せながらも結局7位でチェッカーフラッグを受けることになった。#2中山選手は終盤燃料が足りなくなり、60周を終えたところでピットイン、給油を行って14位でレースをフィニッシュした。

 この結果、#1山本選手はポールポジションポイント1点を含む3点を獲得、累積ポイントを13点としてランキング9番手、TEAM無限は2点を加えて累積ポイント10点としてランキング7番手につけた。

山本尚貴選手コメント

他チームの多くは満タンでスタートしていたと思うんですが、ぼくらはちょっと軽めでスタートしました。どうせタイヤ交換をするんだからそれに合わせて給油しようという作戦でした。でもスタートで出遅れたのが尾を引いたうえ、ピットでも何台か前に行かれてしまいました。クルマの状態はすごく良くて、レースでもいい感じで、レース中のペースも非常に良かったんですけど、それを活かしきれなかったのが残念です。戦略は裏目に出たし、ぼくも気負っていた訳ではないんだけどまたツメが甘かった。反省するところは反省して次につなげたいと思います。このクルマを持ち込めば鈴鹿では勝てると思います。

中山友貴選手コメント

セットアップを変えて走り出したら、良い方向に行っているのが明らかにわかりました。予選では確実にQ3へいくつもりでいたんですが、赤旗が出た後、ニュータイヤのアタック中にスローダウンしているクルマに引っかかってしまって、思ったようなタイムが出ずQ1で落ちてしまったのが非常に悔しいです。気持ちを切り替えて決勝に臨んだんですが、ぼくは無給油で走りきる作戦を選択して結果的に少し燃料が足りなくなってしまいました。赤旗解除後は、燃料を節約するモードだったので全然加速できなくて、後から山本選手が来たのはわかっていたんですけど、息が合わずうまく前に行ってもらえなかったので、チームにも山本選手にも悪いことをしてしまいました。でもやっとレース中のラップも攻め込んだレベルに入ってきたし、鈴鹿では予選でちゃんと前に行って、前からスタートしたいと思います。

 

手塚長孝監督コメント

山本の予選は見事に2戦連続ポールポジションを取って100点満点。中山は練習走行では非常に調子が良くQ3も行けると思っていたのにQ1で敗退してしまい残念です。理由を追求し次に繋げてほしいです。
今回は土曜日に1号車、日曜日に2号車がクラッシュしてフロント周りを破損したにもかかわらず、スタッフが短時間で修復してくれて、グリッドに並べる事ができ感謝しています。

#1は決勝では今度こそぶっちぎって勝とうと思っていました。通常の給油とタイヤ交換をするために、できるだけマージンを稼いでもらおうという作戦でしたが、スタートで3位に後退してしまいました。その後2回目のセーフティーカーが入り多くの車輌がピットインしてきました。

#1は(ピット作業に)12秒くらいかかってしまったため、幅広い作戦を採っていたチームにピットで抜かれてしまいました。ピット作業は別段ミスはなかったので、とても残念です。また、赤旗後のリスタートではチームメイト同士もつれてそこでも数台に抜かれてしまいました。もったいなかったです。#2のリスタート時3位だったのに、数台に抜かれてしまった事の原因を反省材料にしなければなりません。

#1のスタートミスは抜きにして、戦略全体や判断が的確であれば、少なくとも3位くらいにはなれていたと思います。悔しいし反省すべき事を学んでいかなければなりません。応援してくださった方々には申し訳なく思っています。速さは今回もお見せできたと思うので、後は強さをお見せできるように努力して進化して鈴鹿へいきます。

次戦も御協力や応援の程、よろしくお願い申し上げます。

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