16 Super Formula

Rd.6 SUGO

  • Release
  • Photo

2016年9月29日

TEAM無限、最終戦に望みをつなぐ!

シリーズ名:2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権 シリーズ 第6戦
大会名:2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦 スポーツランドSUGO
距離:3.704km×68周(251.872km)
予選:9月24日(土)晴れ・観衆:6,700人(主催者発表)
決勝:9月25日(日)晴れ・観衆:14,000人(主催者発表)

9月24日(土)~25日(日)、宮城県のスポーツランドSUGOで2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第6戦が開催された。

9月24日(土)
フリー走行 1回目
#16 山本 17位 1分06秒885

24日土曜日9時から1時間にわたりフリー走行が行われた。スポーツランドSUGOの上空には秋空が広がっていたが、前夜までの雨でコースはまだ乾ききっておらず、ウェット宣言が出される中での走行となった。セッションが進むにつれてコースは乾き、ドライコンディションでの走行が可能になっていった。 #16山本はトータルで29周を走行、トップタイムから1秒217後れの1分06秒885を記録し、セッションを終えた。

公式予選
#16 山本(Q1:19位 1分06秒754 Q2:- Q3:-)

3回のセッションにわたるノックアウト方式の公式予選は午後1時から始まった。空には薄い雲が広がっていたがコースはドライコンディションで行われた。20分間のQ1セッションが始まると、#16山本は1セット目のニュータイヤを装着してコースイン、トラフィックもあったがニュータイヤでの良い感触を得て1分06秒754を記録してピットへ帰還した。セッション前半を終え全車がピットへ戻った時点で#16山本の順位は9番手。

#16山本はセッティングに微調整を加え2セット目のニュータイヤを装着、セッション後半に向けてコースインのタイミングを待った。スポーツランドSUGOの短いコースでは、タイムアタックの位置取りが大きな意味を持ち、各車ベストのポジションを狙ってコースインのタイミングを計る。

#16山本は残り7分となったところでコースインしようとピットを出た。ところがタイミングが合わず、ファストレーンを走行してコースインをしようとしていた他車の側方に衝突してしまった。

マシンはピットへ引き戻され、壊れたノーズコーンを交換してセッション残り2分少々でコースインするが、タイムアタックに入ることは出来ずそのままピットへ帰還してタイム更新はならなかった。

結局、#16山本はQ1を19番手で終わり、Q2進出はならずスターティンググリッド最後尾から決勝レースに臨むこととなった。

9月25日(日)
フリー走行 2回目
#16山本 18位 1分08秒950
決勝
#16 山本 14位(68周 1時間23分16秒208 ベストラップ1分08秒790)

午後3時の決勝レースは、秋晴れの空の下で始まった。決勝レースに先駆けて行われた8分間のウォームアップ走行で、#16山本は途中1回ピットインして最終的なセッティング調整を行い、5周を走って1分10秒333を記録、16番手で走行を終えた。

午後3時、スターティンググリッド最後尾にいた#16山本は、スタート合図とともに好スタートをきって数台をかわし第1コーナーへ向かった。しかしブレーキングで行き場所を失い、勢いあまった形となってアウト側へわずかにオーバーラン。結局最後尾に戻ってレースを始めることとなった。

3周目には前方の2台が絡んで後退したため#16山本の順位は17番手、5周目には1台が停止したため16番手へと繰り上がった。7周目、早めの給油ピットイン戦略を選ぶ選手が出始め、ピット作業が始まったので#16山本の順位は徐々に繰り上がり始めた。

#16山本自身は、「今回のレースはタイヤを無交換で走り切れそうなので、ピット作業は給油のみになる。作業にはあまり時間もかからないし給油すればその分重くなるので、第5戦岡山国際サーキットで効力を発揮した早めの給油戦略にそれほどの意味はないだろう。」と考え、ピットインは周囲の選手に合わせるつもりでいた。それはタイヤ無交換でレースは走りきれるが、リヤタイヤの消耗に一抹の不安があるため、できればピットインを遅らせたいという気持ちもあったからだ。

ところが約半数のマシンがピットストップを行い#16山本の順位が7番手にまで上がった18周目、1台のマシンがコースオフしてセーフティーカーが入ることになった。ここで#16山本を含む、まだピット作業を終えていなかったマシンがピットへ向かった。#16山本はセーフティーカーランで時間に余裕ができたと見て、当初予定をしていなかったリヤタイヤの交換に踏み切った。

ピット作業を終えてセーフティーカーランの隊列に戻ったとき、#16山本の順位は14番手になっていた。レースは23周目から再開した。#16山本はアクセルを踏み込んだが思うように加速せず、後方車両に並ばれたのでオーバーテイクシステムを使って第1コーナーへ進入した。このとき、後方車両の追撃は抑え込んだもののブレーキをロックさせタイヤにフラットスポットを作ってしまった。その影響で以降は振動に苦しみながらのレースとなった。

苦境に陥りながら#16山本は前走車を追い、徐々にその間隔を縮めたが31周目、ハイポイントコーナーでブレーキをロックさせてオーバーラン、後続車に抜かれて順位を15番手へ落としてしまった。それ以降#16山本は1秒5前後の間隔で前走車を追うが、タイヤのフラットスポットから生じる振動もあってオーバーテイクには至らず、45周目に上位車1台がピットインしたため14番手へ繰り上がったが、それ以上の動きは起こせないまま残り周回数を走りきりチェッカーフラッグを受けた。

#16山本はシリーズポイントを加算することができず、通算15.5点でシリーズポイントランキングでは首位と12.5点差の7番手となり、逆転シリーズチャンピオンの可能性を残してシリーズ最終戦を迎えることになった。TEAM無限はチームポイントランキング5番手となった。

山本尚貴選手コメント

土曜日の予選ではメカニックのゴーサインでピットを出ました。その後、ファストレーンを走るクルマを見てメカニックが止めようとしてくれたんですけど、すでに僕の視界から外れたところにいたので進んでしまいました。最終的な責任は確認をしなかった僕にあります。

決勝ではスタートは良かったんですがブレーキングで思った以上にダウンフォースが抜けてしまってオーバーランしてしまいました。また、エンジン側ではちょっとスピードが足りないという症状を抱えていました。セーフティーカーが入ったタイミングでマップを切り替えたりもしましたが改善されず、リスタートで無理をしてブレーキをロックさせてタイヤにフラットスポットを作り、それからはつらいレースになってしまいました。

最終戦に向けては、開幕戦の鈴鹿は速かったから当然その仕様が頭にはあるものの、本当にそれでまた最終戦の鈴鹿を速く走れるのかという迷いもあります。タイトルは可能性がある限りはあきらめたくないんですが、今はタイトルを争うようなスピードではありません。

最終戦はチームもぼくも得意としているサーキットなので、タイトルのためにというよりも自分自身の自信を取り戻すためにも上位で闘いたいし、願わくは2連勝したいと思っています。

手塚長孝監督コメント

予選結果については、何の弁解もできません。クルマは1セット目の新品タイヤの走りを見て、上位に行けそうな手応えがあったので残念ですし、悔しいです。迷惑をかけた方、応援して下さっている皆さんには本当に申し訳ない気持ちで一杯です。

決勝に関しては、あまり奇抜な作戦を実行できる規則ではないので、速くて強い車に仕上げる事が大前提でした。しかし前にクルマがいると抜けないし、辛い状況に陥ったままレースを終えてしまいました。ポイントを取れなかったことについても弁解の余地がないので、最終戦で結果を出してみなさんに恩返しするしかありません。

最終戦は得意の鈴鹿で2レース制です。やってきた事を信じ、また模索して前進していきます。そしてみなさんの期待に応えたいと思います。