神電 NEWS

2017.06.09

神電 六 【The Isle of Man TT】決勝 6月9日

RACE

#1 ブルース・アンスティ
順位      優勝
タイム            19:13.924
平均スピード    117.710mph(188.33kph)

#2 ガイ・マーチン   
順位     2位
タイム            19:55.331
平均スピード   113.632mph(181.811kph)
現地時間 6月9日 12時15分~12時45分
天候 晴れ
外気温 18度
路面温度 24度
コース状況 ドライ&一部にウエット残り

TEAM MUGEN の2台がワンツーフィニッシュ!
神電は4連勝達成 他を寄せ付けない圧倒的な強さを見せる。


早朝から雨は上がったものの日差しが無く、コースコンディションの確保に懸念が持たれた本日のTT Zeroクラスのスタートでしたが、スタート30分前には日差しも出始め、早い速度でコース状況に変化がでました。オフィシャルからのレポートでは、ジンジャーホールやラムジーヘアピンなど、幾つかのポイントでウエットパッチが確認されています。
TEAM MUGENのスタッフは通常使用するレーシングスリックタイヤ以外にもダンロップD213と言う溝付き(熱が入り易い)タイヤもバックアップを行い、ウエットパッチが多い場合に向けての準備を行っていました。この数日間の走行キャンセルが有った為にマシンの整備は十分に仕上げていますが、走行時間の短さからデータ取りに不安も残ります。
 
コースインゲート前にはコースサイドピットにマシンを移動させて準備を行いますが、ギリギリまでブルース・アンスティ選手は顔を出しません。もう一人のガイ・マーチン選手は早めにピットに登場しますが、大変な人気でピット前の動きが取れない程です。しかも、そこにレギュラーライダーであるはずのジョン・マクギネス選手もチームと二人のライダーへ激励に訪れますので、大変な騒ぎです。
 
午後12時15分、お馴染みのモンスター・スタートゲートから1台ずつスタートして行きます。コースコンディションはスリックタイヤと判断します。#1ブルース・アンスティ選手の直後に#2ガイ・マーチン選手が全開で発進して行きます。電動パワーユニットならではの無段変則でフル加速して行きます。ここから20分後にこの場に早く帰って来たライダーが勝利を掴みます。
 
スタートから前半までの平均速度はブルース・アンスティ選手が118.864mph(190.18kph)のハイスピードで逃げますが、折り返し地点手前のザルビーストレートではガイ・マーチン選手が今度は最高速度162.9mph(260.64kph)でブルース・アンスティ選手に追いすがります。
 
この後のラムジーヘアピンの計測ポイントまでの平均速度はトップを快走のブルース・アンスティ選手が129.831mph(207.72kph)、2番手走行中のガイ・マーチン選手が125.049mph(200.07kph)と神電六が圧倒的なスピードを保ちます。3番手にはベルギーのサロレアに乗るディーン・ハリソン選手が117.764mph(188.42kph)がタイムと速度を上げてきますが、実際には差が開くばかり。
 
その後、マウンテンコースの最高標高地点のバンガロー(標高422m)ポイントまでの平均速度は、ブルース・アンスティ選手が125.709mph(201.13kph)、少々遅れてガイ・マーチン選手が121.240mph(193.98kph)とブルース・アンスティ選手の平均速度は安定しています。一方、熾烈な争いを続けているのが3位争い。先を行くディーン・ハリソン選手にデイリー・マシソン選手が迫ります。デイリー・マシソン選手の乗るイギリス・ノッティンガム大学の製作した100%オリジナルマシン。このマシンが結果的には後半マウンテンコースでもコンスタントに速さをキープし、タイム的には3位にまで上がってきます。
 
結果的に、マシンとコースを熟知したブルース・アンスティ選手が優勝!
ガイ・マーチン選手が1年のブランクを開けて復帰戦2位入賞。熾烈な3位争いを大学生製作マシンのデイリー・マシソン選手が入賞しました。
 
2017年大会は、TT Zeroクラスエントリー13台、出走8台、完走8台、ボルテージ違反による失格1台となりました。
 

#1 ブルース・アンスティ選手 優勝
マシンは昨年に比べてアップデートされていますので、平均速度120mph以上を目標として走りました。しかしながら、今回のコースコンディションは大変に難しく達成する事が出来ませんでした。自分としては100%の走りで挑みましたので十分に満足です。昨年に引き続き2連勝、大変に光栄です。ありがとうございました。

#2 ガイ・マーチン選手 2位入賞
神電のライダーになれて嬉しく思います。今回は天候に恵まれず、このマシンで2周しか回っていませんでした。そんな中、2位入賞は本当に嬉しいですね。
来年、このプロジェクトが有るのであれば是非共走りたいですね。事前の走り込みも行えば、もっとスピードを上げる自信があります。今回は多くのファンに応援頂きました。ありがとうございました

TEAM MUGEN 宮田監督のコメント
皆様の暖かいご声援で、今回4連勝を達成する事が出来ましたのも、日頃より応援頂いております皆様のお陰です。改めて御礼申し上げます。
今大会は天候的にも厳しく、2人のライダーで事前テストトータル5Lapと言う状況でのデータ取りとなりました。結果的には厳しいコースコンディションと細かな部分でのパワーマネージメントについて詰め切れず、ジョン・マクギネス選手が一昨年記録した平均速度記録を更新する事が出来ませんでした。来期に関しましては未定ですが、技術チャレンジの場として邁進して参りますので、引き続き宜しく応援お願い申し上げます。
ご声援、ありがとうございました。

開発ライダー 宮城光氏のコメント
今回のワンツーフィニッシュを大変に嬉しく思います。
TEAM MUGENのスタッフの、日頃からの絶え間ない努力の結果で有り、世界最高峰のライダー2人の完璧とも言えるライディングのお陰です。そして何より、2012年の初参戦よりご賛同頂いております皆様の暖かいご声援有っての結果と考えます。このマシンの日本国内開発に関しては、限られた時間の中での進行、また、このマン島での走行データ取りが大変に重要です。今大会は天候不順で公式スケジュールが何度も変更になり、ライダー、チーム共に精神的な不安もありました。最後まであきらめずに走りきったライダーに感謝するとともに、応援して下さった皆様にも感謝申し上げます。

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