シーズン到来を告げる2003年開幕レースとなる「鈴鹿2&4」において全日本F3選手権開幕ラウンド第1戦,第2戦が三重県、鈴鹿サーキットで開催された。

 チーム名も「無限」と改められた今年、1号車「TIGRE F106無限」には2001年度フォーミュラ・ドリームチャンピオン、昨年イギリスF3で1勝を上げた細川慎也。11号車「FDイエローハットF106無限」のドライバーに2002年フォーミュラ・ドリームチャンピオンの柴田裕紀を起用、実力ある2人のドライバーで4年連続チームチャンピオンを狙う体制を整える。
 昨年ダラーラワンメイク状態であったシャーシも童夢の手により開発された童夢F106を投入、また細川の車両には新開発エンジン無限MF204Cを搭載。事前テストでもトップタイムをマークしており周囲の期待も大きい。



柴田選手、細川選手共に入賞。確実にポイントを獲得。

ROUND:第1戦
DATE:3月22日(土)
CIRCUIT:鈴鹿サーキット(全長5.807km×12周)
天候:
観衆:未発表

 3月下旬とは思えない冷たい雨が降りしきるコースに13台の車両がコース上に並ぶ。

 無限チームは、出走ぎりぎりまで2台のマシンを路面状況に対応するべくセッティングを田中TDの元施される。予選では1号車細川が2番手、11号車柴田が4番手の好位置につけ16:25分コースインが開始される。ここでポールシッターのパウロ・モンテインがトラブルによりピットスタートとなる。また事実上のポールタイムを出しがペナルティにより12番手スタートのジェームス・コート二―も同様にピットスタートとなる。波乱のレースを予感される状況だ。細川のグリットの前方にはライバルマシンの姿は無く、事実上のポールポジションとなり優勝も期待できる状況となった。

 16:30、シグナルグリーンと共に全車爆音を轟かせスタート。

 しかし1号車細川は激しくホイールを空転させてしまい順位を落とす。ホールショットを奪ったのは#3横溝、11号車柴田は無難にスタートを決め4番手で第一コーナーに進入していく。また細川はスタートを失敗した焦りからデグナーカーブでスピンを喫し10番手まで順位を落とす。

 4周目を終えた時、タイヤのパフォーマンスを使いきれずに苦しんでいた柴田の背後には予選トップタイムを剥奪され12位から追い上げのジェームス・コート二―が恐るべきスピードで迫っていた。5周目の1コーナーでコート二―に抜かれ柴田は5位に転落、またモンテインにも抜かれ6位に順位を落とす。細川も必死に前車を追い詰めるが8位に追い上げたところで12周のレースを終えてしまう。優勝はピットスタートから狂的な追い上げを見せた#7ジェームス・コート二―。柴田は6位に入賞(6ポイント獲得)しレースを終えた。

 1号車「TIGRE無限F106」細川慎也選手のコメント
スタートの失敗とデグナーでの失敗で,勝てるレースを落としてしまった。その後抜ける相手は抜いていったが8位まで追い上げるのが精一杯であった。
明日は落ち着いたレースを行い、良い結果を出したい。

 11号車「FDイエローハット無限F106」柴田裕紀選手のコメント
スタートが満足できずウェット状態に対する操作がうまく出来なかった。途中、スピンも喫したが完走しポイントを多くとるために走り切りました。明日は頭を切り替えて頑張ります。



柴田選手、2戦目で早くも優勝。細川選手はトップを走るもトラブルによりリタイヤ。

ROUND:第2戦
DATE3月23日(日)
CIRCUIT:鈴鹿サーキット(全長5.807km×17周)
天候:天候晴れ
観衆27,000人

 前日の第1戦の荒れた天候とはうって変わり穏やかな日差しの中で迎えた第2戦、昨日の予選で11号車FDイエロ―ハット無限F106の柴田選手フロントロー2番手、続いて1号車ティグレ無限F106も3番手につけ両者、優勝を狙える絶好のポジション。ポールポジションは昨日、衝撃的なレース展開で開幕優勝を飾った#7ジェームス・コートニ―。

 10:00コースイン、フォーメーションラップを終えグリッドに着くと柴田、細川両選手シグナルに集中する。特に細川選手はスタートミスにより開幕戦を落としているだけに踏ん張りどころである。

 10:02、ブルーシグナル、全車一斉に綺麗なスタートを切ったに思えたが、第2戦のドラマもスタート前に起こっていた。
 ポールシッターの#7ジェームスコートニ―はウォームアップランコースイン時にピットアウトホワイトラインカットを行ったとしドライビングスルーぺナルティが課せられた。コートニ―が3周終了後ピットに飛び込むと2番手を走行していた細川選手にトップの座が転がりこんできたのだ。柴田選手も一時は4番手に順位を落としていたが、パウロ・モンテインをパスし2番手に浮上、無限ワンツー体制を築いていた。

 柴田選手はトップを快走する細川選手を上回るペースでファステストラップを更新しながらギャップを削りとっていく。7周目には2秒6、12周目には2秒0、そして残り二周目には1秒2までに細川選手を追い詰めていた。

 ところがその直後、トップを快走していた細川選手のマシンにトラブルが発生。乱れるマシンをコース上に留めようとする中、同僚、柴田選手が横をすり抜けていく。細川選手はコースサイドにマシンを止め、無念のリタイヤとなってしまった。一方、柴田選手は後続を大きく引き離し、レースをまとめ、トップでチェッカーを受けた。

 F3、2戦目にして初優勝を飾った柴田選手は喜びいっぱいの笑顔でポディウムの頂点に立った。

 1号車「TIGRE無限F106」細川慎也選手のコメント
ジェームス・コートニ―がペナルティによりピットに入ったときは自分に流れが思った。最後の最後で不運がきて優勝を逃してしまったのは非常に悔しい。
今後気持ちを切り替え毎戦勝つつもりでチャレンジしていきます。

 11号車「FDイエローハット無限F106」柴田裕紀選手のコメント
本当に嬉しいです。的確なアドバイスを頂いた監督やトラブルの無い様にマシンを仕上げてくれたメカニックさんのおかげです。最後まで落ち着いて走れたのが勝因です。
次戦も調子に乗らず、勝つことのみ専念し頑張ります。