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2011.8.29 フォーミュラ・ニッポン第5戦 鈴鹿ラウンド プレビュー

走りなれた鈴鹿を舞台にした第5戦からの後半戦をどのように戦っていくか?

 5月に開幕した2011年シーズンの全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは、後半戦のスタートとなる第5戦を開幕戦とおなじ鈴鹿サーキットで迎えます。ただし、今回の決勝レースの距離は38周(220km)から43周(250km)へと増加、ドライタイヤの場合の交換義務も1回から2回に増えたレースフォーマットが採用されました。

 開幕戦では山本選手とTEAM無限は公式予選ではポール・ポジションを獲得するも、決勝レースではスタートの混乱に巻き込まれました。ファステスト・ラップを含む走行で追い上げましたが惜しくも規定周回数に1周たらず順位の認定にはいたりませんでした。

 第3戦、第4戦とクルマを満足できるレベルまでセッティングするのに時間を要したうえに決勝レースでピット作業のトラブルがありポイントを獲得できなかったレースが続きました。走りなれた鈴鹿を舞台にした第5戦からの後半戦をどのように戦っていくのかを山本選手と手塚監督に聞きました。

Q1:2011年シーズンを前半戦を戦って山本選手の感想をお聞かせください。
【山本】国内最高峰のフォーミュラ・ニッポンは「甘くない」ということです。 チームの雰囲気は良いです。開幕でポール・ポジションをとって僕もチームも良い流れになりかけました。しかし、ここ2戦でその流れがやや止まりかけてしまった感があります。1台体制のチームということでデータが少ないことも原因のひとつかもしれませんが、僕自身ももっとチームを引っ張っていく力をつけたいところです。第5戦からは後半戦にはいり今年2回目となるサーキットのレースが増えてきます。自分達の力で流れを良い方向にもどしていきたいと思います。

Q2:サーキットで常に山本選手の走りをみている手塚監督からみた印象はどうですか?
【手塚】まず走りに元気があります。そして我々チームとセッティングしていく作業も良い方向に進めています。ただフォーミュラ・ニッポンでさらに向上するには、それぞれのサーキットが持つコース特性にあわせてドライビングスタイルをその都度、対応させていく応用力も必要になってきます。昨年は参戦初年度で予選ひとつとっても苦労しましたが、今年はデータも揃ってきたこともあり開幕戦からずっとQ3を争えるレベルにまできました。TEAM無限としても山本選手の予選のパフォーマンスに安心していますが、これにおごることなく後半戦も必ずQ3進出、もっといえば予選で2列目までにはいることを山本選手へのノルマとしたいですね。

Q3:第5戦は開幕戦よりレース距離が長くなったことで、タイヤ交換作業、燃料給油作業がより重要性を増してきます。第3戦、第4戦をふまえて第5戦はピット作業にどのような対策で臨まれますか?
【手塚】対策は「練習」のひとことに尽きます。参戦2年目の我々が何年も経験を積み重ねてきた他チームに負けないようにするには練習しかありません。メカニックのひとりひとりが一生懸命に練習を繰り返しています。ヒューマンエラーが発生したとしてもどのように他のスタッフがフォローするかによって結果は変わってきます。そういった想定外の事態にも余裕を持って対処できるチームを目指して練習を繰り返しています。
【山本】第3戦と第4戦の結果を受けてチームのみなさんもピット作業の対策をとってくれています。前半戦の結果は真摯に受け止め、このインターバルで対策してきた結果を鈴鹿でみせたいと思います。

Q4:シーズン2回目となる鈴鹿サーキットです。開幕戦を踏まえてどのようにレースを組み立てますか?
【山本】ここ鈴鹿サーキットは開幕戦でポール・ポジションとファステスト・ラップを獲得できたげんのいいサーキットです。しかし、9月は気温も違えばコンディションも決勝レースの条件も異なります。5月の良いイメージを残しつつ、柔軟に対応して予選では速さを、決勝では強さを示せるようにしたいと思います。

Q5:後半戦にむけてファンのみなさまへのコメントをお願いします。
【山本】とにかく目標の「1勝」を早く達成したいと思います。ファンの皆様に速さと強さをみてもらえるように後半戦を戦っていきます。
【手塚】まずはポディウムにのぼることが絶対です。そしてその真ん中をとることです。応援よろしくお願いいたします。

TEAM無限では鈴鹿サーキットで開催される第5戦のTEAM 無限ピットガレージLive MovieをUSTREAMでお届けします。
2011年9月3日(土) フリー走行 9:55〜10:55 / 予選13:30〜14:24
2011年9月4日(日) フリー走行 9:40〜10:10 / 決勝14:30〜16:00
サーキットにお越しになれないサポーターのみなさまもぜひUstreamからTEAM無限を応援してください。