2015 SUPER FORMULA

無限MUGEN

TEAM MUGEN

Rd.3 FUJI

2015年7月23日

TEAM無限、厳しいレースで12位フィニッシュ。

シリーズ名:2015全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦
大会名:2015全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第3戦 富士スピードウェイ
距離:4.563km×55周(250.965km)
予選:7月18日(土) 曇りのち雨・ 観衆:11,000人(主催者発表)
決勝:7月19日(日) 晴れのち曇り・観衆:19,700人(主催者発表)

7月18日(土)〜19日(日)、静岡県の富士スピードウェイで2015年全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第3戦が開催された。

西日本を直撃した台風11号の影響で、週末の天候は大荒れになるかと思われた。だが走行が始まった土曜日は時折強い風が吹くものの、雨量は当初心配されたよりも少なく、滞りなくイベントが開催された。しかし予選セッションはコンディションを読んでアタックのタイミングを見定めなければならない難しい戦いになるものと予想された。

なお、燃料瞬間流量リストリクターは、前回の90kg/hから今回は開幕戦と同じ95kg/hへと増やされている。決勝レース中に用いることができるオーバーテイクシステム(OTS)を働かせると20秒間にわたって流量制限は95kg/hから105kg/hに増えパワーアップする。このシステムはレース中、5回用いることができる。

7月18日(土)

フリー走行1回目
#16 山本 10位 1分38秒139

18日土曜日9時15分から1時間にわたりフリー走行が行われた。雨は小康状態で、時折強い風とともに小粒の雨が落ちてはいるものの、コースの一部は乾きだしているという難しいコンディション。WET宣言が出され、#16 山本はウェットタイヤを装着してコースインした。走行を始めるとタイヤからは水しぶきが上がる

#16 山本は、Honda勢上位のタイムを出して走るが、全体では中団から抜け出せない。持ち込みセッティングで走り出すとマシンのバランスが思わしくなく、思い通りにマシンを操れないのだ。

これではポールポジションを狙うことはできないと考えたチームは#16 山本をピットに呼び戻し長い時間をかけてセッティングを変更、再びコースへ送り出す。セッション終盤は雨の量も減り#16 山本のラップタイムも向上するが、全体もタイムアップし中団に取り込まれたままHonda勢2番手、全出走車中10番手でセッションを終えた。

公式予選
#16山本
(Q1:19位 1分44秒018 Q2:DNS Q3:DNS)

3回のセッションにわたるノックアウト方式の公式予選は午後1時45分から20分にわたってWET宣言の下で行われた。雨は小降りだが路面は全体が濡れており、マシンが走行すると水しぶきが上がる状態で、天候はさらに悪化することが予想されていた。

#16 山本は、レインタイヤを装着してコースイン、慎重にタイヤを暖めると早々にタイムアタックに入った。しかし1周目のアタックではスロー走行をしていた前の車両に進路をふさがれたためアタックを中断、1周タイヤをクールダウンして次の周に改めてタイムアタックに入った。だがクールダウンでタイヤを冷やしすぎたためか第1コーナーでオーバーランを喫し、コースには復帰したもののアタックに失敗、1分44秒018に終わってしまった。

運悪くこの頃から雨が強まり、その後セッティングを変更してタイムアタックをやり直すには残された時間もなく、コンディションも悪すぎるので、チームと#16 山本は、現状のまま周回を重ねてセッションを走りきる決断を下した。結局 #16 山本は11周を走ったものの事態を挽回できず、Q2進出はならなかった。

7月19日(日)

フリー走行 2回目
#16山本 15位 1分26秒855

8時50分から30分間決勝レースへ向けたフリー走行2回目が行われた。富士スピードウェイは前日とは一転、太陽が照りつけるドライコンディションとなった。チームは#16 山本のマシンにドライコンディション用のセッティングを施してコースへ送り出し、#16 山本は、いつものように決勝レース用セッティングを自分のペースで確かめた。

決勝
#16山本 12位(55周 1時間29分33秒675 ベストラップ1分26秒993)

午後2時の決勝スタートの頃には薄い雲が富士スピードウェイの上空に広がり、雲を通して弱く太陽が射すコンディション。気温は28度、路面温度は37度。#16 山本は最後尾スターティンググリッドについた。

スタートで#16 山本はうまく加速、前方のマシンを抜きかかりながら第1コーナーへさしかかるが、第1コーナーでは接触事故が発生。この段階で#16 山本は13番手にまで順位を上げたが、ここで事故処理のためにセーフティカーが導入された。

セーフティカーは5周を終えるところまで隊列をコントロールし、6周目からレースが再開された。#16 山本は前を行くマシンを追い詰め、8周目に12番手へ順位を上げ、さらに前方へ迫った。しかしチームは#16 山本を単独で走らせた方がペースアップ出来ると判断、給油戦略上最低限の11周を走ったところでピットインさせ、給油とタイヤ交換を行った。ここで前方のマシンの前へ出られるよう、ピット作業を最短にまとめるためタイヤ交換は規定給油時間の間で完了できる後輪のみの交換という作戦を採り、#16 山本はコースへ復帰していった。

しかし前方を走っていたマシンも#16 山本の状況を見て次の周にピットイン、コースに復帰してきたため作戦は思い通りには結果を生まず山本は結局事実上の順位を変えることはできないままレース後半に突入した。

15周目、#16 山本はオーバーテイクシステム(OTS)を巧妙に使って前方を行くマシンをダンロップコーナーで追い抜き順位を上げ、#16 山本本来のパフォーマンスの片鱗を見せるが、期待していたドライセッティングも#16 山本やチームが期待していたほどに戦況を変えられず、その後も#16 山本は苦しい戦いを強いられた。

その後#16 山本はさらに順位を上げようと前方のマシンに攻め寄るが攻めきれず、その間に後方から追い上げてきたマシンに追い抜かれて順位を落とし、12番手となって前後のマシンとの間隔も開き、レース終盤は淡々と走ってフィニッシュを目指すことになった。

こうして#16 山本は12位でチェッカーフラッグを受けた。この結果、獲得シリーズポイントは無得点、ドライバーズポイントランキング7番手になった。またTEAM 無限も無得点でチームポイントランキング6番手となった。

山本尚貴選手コメント

今回のレースは本当にうまくいかなかったですね。走り出しからバランスもとれていなかったし、ドライには絶対の自信を持っていたので、コンディションが変われば事態が好転するかなと思っていたんだけど、ドライになっても予想に反して悪い方向へ外れてしまいました。

特別に今回何かをしてきたわけではありません。今まで良かったものを取り入れてきただけなんです。それがダメだったとは思わないけど、今回のコンディションには合っていなかったのかな。次のレースに向けては何かしないといけないですね。

ぼくたちは、こんなポジションでレースをしていてはいけない。今回、結果は残せませんでしたが、得られたデータの中には何かしらのヒントがあるはずだし、それを次に活かせば今回のレースは無駄にはならないはずだと前向きに受け止めます。チャンピオンシップ的には非常に厳しいところにいますけれど、しっかり終盤のレースで勝てるように頑張っていきます。

去年、ツインリンクもてぎでのレースは悪くなかったので、きっと良い結果が出せると思いますが、このクルマはコンディションの変化で変わりやすいので、コンディションの見極めと、もっと幅の広い対応が必要かなと思っています。

手塚長孝監督コメント

応援してくださった皆様には謝罪の言葉しかありません。すごく意気込んでサーキット入りしたのですが、空回りしました。

持ち込みセッティングは山本とエンジニアが一所懸命考えてトライしたんですが、雨のコンディションになり走り始めからバランスが悪くて、予選に向け改善したのですが、残念ながら予選は悲しく、悔しく、驚きの結果となりました。

決勝はドライ状態で復調の兆しもありましたが、上位グループの性能に追いつけませんでした。向こうも一所懸命クルマを進化させているので、自分たちがそれに届かなかったという事です。

今回の結果を真摯に受け止めて、改善に向けて努力していきます。データを解析し理解すれば良い方向性を見つける事が出来るので、精査していきます。やってくれますし、やります。

次のツインリンクもてぎでのレースでトップ争いをして良い結果を期待していてください。応援して下さったみなさんに、もっと面白いレース、すごく頑張っているなあと思っていただけるバトルをお見せしたいと思います。

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