2015.06.09
予選2回目
6月8日(月)
天候 晴れ 気温14℃
強風の影響で、1回目の予選がキャンセルとなった2日後。6月8日月曜日は、快晴に恵まれました。本来、スーパースポーツ1(600ccクラス)とスーパーストック(1000ccクラス)の2レースが予定され、TT Zeroはそのあとの走行となるはずでした。しかし、土曜日の強風の影響でスーパーバイクが7日日曜日に順延、さらにサイドカーレース1が8日月曜日に順延されたため、この日はスーパースポーツ、スーパーストック、サイドカーレース1の3レースの開催に変更されました。

しかし、ロードクローズ(公道閉鎖)時刻の直前にコース沿いで交通事故があり、約2時間スケジュールを遅らせることとなりました。また、スーパーストックは本来レース日ではない火曜日に延期となりました。これに伴い、TT Zeroのプラクティス開催が危ぶまれましたが、結局、当初の予定通り15時45分出走開始のスケジュールで進行しました。
タイムスケジュールの変更は、充電時間の長い電動バイクレーサーにとって走行性能に影響が出るほどの難しいシチュエーションですが、これまでのデータを踏まえてチームは落ち着いて対処することができました。
本来、3回のプラクティス走行があるはずでしたが、土曜日の走行がキャンセルされ、実地でのテストができるのは今日が最後です。1回目のテストではブルース・アンスティ選手がマシントラブルで完走できなかったため、彼にとっては最初で最後のプラクティス走行となります。
このため、#1 ジョン・マクギネス選手と#5アンスティ選手のマシンとではエネルギーマネジメントなどのセッティングを変えて走行することになりました。
マクギネス選手もアンスティ選手もフィジカルのコンディションはよく、和やかに談笑して走行前のひと時を過ごしていました。アンスティ選手は前日のスーパーバイククラスで初優勝したこともあり、大勢のファンに囲まれながらピカピカの新品の白い神電四ツナギでピットに登場しました。

15時45分過ぎ、ライトウエイトクラスのプラクティスが終わるのを待って、いよいよTT Zeroの走行がスタート。今回はピットレーンからのスタートです。
15時52分、まずは#1マクギネス選手(チーム無限)がコースイン。昨年にも増したパワーがスタート時の加速感からも伝わってきます。


#5 ブルース・アンスティ選手(チーム無限)も順調にコースインし、続いて#6ガイ・マーティン選手(ビクトリー・レーシング)、#3 リー・ジョンストン選手(ビクトリー・レーシング)、#7 ロバート・ウィルソン選手(チームソラリアレーシング)の順でコースインしました。


本セッションは走行を追うヘリコプターが飛んでいなかったため、気付かないほどの静かさでゴールに現れたマクギネス選手。ラジオの実況放送で、非公式ながらラップレコードを更新したことがアナウンスされると、グランドスタンドから大きな拍手が沸き起こりました。

続いてアンスティ選手もチェッカーを受け、チームとしては予定通りの結果を得て、決勝レースに向けて好感触が得られました。

順位 | ゼッケン | ライダー | チーム | ラップタイム | 平均時速(mph) |
1 | 1 | John McGuinness | Team Mugen | 19:10.539 | 118.06 |
2 | 5 | Bruce Anstey | Team Mugen | 19:25.296 | 116.56 |
3 | 6 | Guy Martin | Victory Racing | 21:39.075 | 104.56 |
4 | 3 | Lee Johnston | Victory Racing | 21:46.756 | 103.94 |
5 | 7 | Robert Wilson | eam Sarolea Racing | 23:23.713 | 96.76 |
6 | 10 | Michael Sweeney | University of Nottingham | 27:37.184 | 81.96 |
7 | 9 | James Cowton | Brunell Racing TT Zero | 30:49.530 | 73.44 |
■宮田監督のコメント
2台完走したのと、ジョンのコースレコード更新できたというのは私たちにとって一番安心できる材料ですね。予定通りのところまでは来ているのかなと思います。最初のプラクティスでトラブルが起きたのも、やるべき対策をして、それで今回完走できましたし、ブルース自身も何らかの感触をもって決勝に向かう準備ができたのかなと思うと、今回のセッションは非常に意味のある走行だったと思います。
ジョンがレコード出してくれた、ブルースが完走してくれたというのは最終目標ではないですし、当然優勝するのが目標ですが、平均時速120マイルにどこまで近づけるか、120マイルをどこまで超えられるか。ベストなやり方を考えると、ライダーもチームのメンバーもまだまだやることがたくさんありますので、決勝までにどこまで詰められるのか、残りの時間を使って、最後までやりつくして決勝に臨みたいと思います。