2022 SUPER_GT

Rd.1 OKAYAMA

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2018年4月10日

苦戦しながら首位同一周回で完走。
選手権ポイントを獲得してシーズン開幕

シリーズ名:2018 AUTOBACS SUPER GT SERIES Round 1
大会名:OKAYAMA GT 300km RACE
距離:3.703km×82周(303.646km)
4月7日(土)曇り/雨・観衆:10,700人(主催者発表)
4月8日(日)曇り/晴・観衆:17,700人(主催者発表)
#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組)は、4月7日~8日に岡山国際サーキット(岡山県)で開催された2018年SUPER GTシリーズ第1戦GT500クラスに参加した。NSX-GTでSUPER GTシリーズGT500クラスに参戦するのは昨年に引き続き2シーズン目である。 使用する車体は、2018年度車両規定に沿って昨年型から低重心化、前後重量バランス最適化など大幅な改良を受けた2018年型Honda NSX-GT。エンジンは昨年同様Honda HR-417Eエンジンだがやはり大幅な性能向上を果たしている。タイヤは昨年から引き続きヨコハマタイヤを用いる。

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4月 7日(土)
■公式練習:GT500クラス13位・武藤:1分32秒207 中嶋:1分21秒426
土曜日の公式練習は、曇り空の下、気温が上がらない状態で始まった。まず中嶋がステアリングを握って#16 MOTUL MUGEN NSX-GTはコースイン、周回を重ねるがタイムはなかなか上がらない。中嶋はピットインを繰り返しセッティングの調整を進める。

途中赤旗中断を2回挟みながらセッションは進み、この間中嶋が乗ったまま周回を重ねて調整が 進められた。その後ステアリングを引き継いだ武藤が足馴らしを行った。中嶋は26周、武藤は8周を走った。#16 MOTUL MUGEN NSX-GTのタイムはHonda NSX-GT勢の中では3番手、参加15台中13番手となった。

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■公式予選:GT500クラス12位(Q1:12位・1分18秒992、Q2:DNS)
公式予選は参加15台全車が出走するQ1と、Q1のGT500クラス上位8台のみが出走できるQ2でスターティンググリッドを決定する2段階制ノックアウト方式で行われた。決勝のスターティンググリッドは、Q2に進出した上位8台についてはQ2のタイム順、それ以降はQ1のタイム順で決まる。Q1とQ2は別のドライバーが走行しなければならず、タイヤはQ1で1セット、Q2でさらに1セットが使用できる。

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  チームはQ1に中嶋、Q2に武藤という組み合わせで公式予選に臨んだ。気温は低く10度に届かない。セッション残り12分となったところで各車コースインを始め、慎重にタイヤのウォームアップにかかった。中嶋はコースイン後4周をかけてタイヤを暖め、5周目からペースを上げた。

5周目1分19秒396、6周目1分18秒932、7周目1分18秒992。中嶋はこの時点でタイヤのライフを使い切ったと判断してタイムアタックを打ちきった。結果、12番手でQ2進出はならなかった。
4月 8日(日)
■決勝: 10位(81周 2時間13分19秒821 ベストタイム:1分21秒011)
決勝レースは82周の予定で始まった。スタートドライバーは武藤が務めた。午後2時40分、82周の決勝レースが始まった。天候は薄曇り、気温は11度と低くタイヤウォームアップが難しい状態である。チームは決勝レース中、タイヤ無交換作戦を含めたいくつかのプランを用意し、状況次第で切り替えて戦う構えだ。

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  武藤は1周目、順位を2つ落とし14番手で帰ってくるとポジションを守って周回を重ね始めた。当初チームではできるだけ武藤がロングランをする作戦だった。走行を始めた武藤は、タイヤが路面のタイヤカスを拾ってグリップが低下する、いわゆるピックアップの問題が出始めたことに気づいた。これではペースは上がらない。

しかしロングランをする作戦を実らせるため武藤はマシンを操り周回を続けた。ペースが上らない武藤は11周目15番手に順位を下げた。しかし周回を続けるうちタイヤのコンディションが好転し始めてペースが復活し、28周目には再び14番手へ復帰した。

この頃からルーティーンのピット作業を始めるチームが出始めたが武藤は作戦通り走行を続けた。可能な限りピットインを遅らせ、できればタイヤ交換をせずにロスタイムを最小限にとどめ順位を上げる作戦である。しかしマシンの左フロントタイヤは消耗を始め、武藤は苦しいコントロールを強いられた。

この間に見かけ上の順位は上がっていき、#16 MOTUL MUGEN NSX-GTは45周目に首位になった。作戦通り、GT500クラスの中で最も長いスティントを走ったのだ。そして武藤は47周を走ってピットインした。

チームはここで、左フロントタイヤのみ交換するという思い切った作戦に打って出た。タイヤ交換のロスタイムを縮めれば順位を上げることができる。武藤からステアリングを引き継いだ中嶋がコースに復帰すると、中嶋の実質上の順位は9番手へ上がっていた。

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  もっとも、交換しなかったタイヤはそれなりに消耗がすすんでおり、中嶋は苦心しながらマシンのコントロールに集中して周回を続けた。57周目には10番手、60周目には11番手へ後退しながら粘り強く走り、レース終盤となった79周目にシリーズポイント獲得県内の10番手へ進出、82周のレースをトップと同一周回でフィニッシュした。

この結果、武藤/中嶋は1点(10位)、TEAM MUGENは、チームランキングポイント1点(10位)、走行ラップポイント3点(トップと同一周回完走)の合計4点を獲得して新しいシーズンを戦い始めた。富士スピードウェイでの第2戦では2kgのウェイトハンディが課せられる。
■手塚長孝監督のコメント
この週末はとても寒く、どのチームもタイヤを上手に使う事が困難な状況でのスタートでした。練習走行では2種類のタイヤを比較したかったのですが、前日の雨の影響でドライタイヤを十分に試す事が出来ない中での予選タイヤの選択となりました。

予選ではピークグリップを引き出せたとは思いますが、残念ながらQ1で敗退してしまいました。予選は中嶋選手のがんばりで、タイヤを暖める事ができ、うまいピーク出しにつながったと思います。ただ十分なピークレベルに至らなかった、という課題は残りました。

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  決勝では武藤選手が序盤頑張ってくれました。当初はピックアップでペースが落ちていましたが、あきらめることなく走り続け、最終的にはペースを取り戻すことができ、作戦通り引っ張ることが出来ました。事前に把握していた左フロントのデグラデーションに対し、改善方向のセッティングを試みましたが、充分ではなかったと考えます。

レースでは左のフロントだけ交換し、最小限のタイムロスでコースに戻すことにしました。左フロントをいたわるようにセッティングをし、どうにか47周まで引っ張る事が出来ました。非常にチャレンジングでしたが、現状の力を出し切れたと考えます。

今年のNSXの走りは良く、実際、Honda勢が1-2フィニッシュを果たしました。残念ながら、僕らは今回のような結果ですので、まだまだ勉強する必要がありますし、早い段階での優勝を目指さなければなりません。
■武藤英紀選手のコメント
開幕戦でシリーズポイントが獲れて本当に良かったです。岡山国際サーキットは、シリーズの中でもぼくたちにとって一番厳しいサーキットだとわかっていました。ここではやはりタイヤとのマッチングが厳しいんです。

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  だからこのレースはなんとかしてしのごう、粘り強く戦おうと心に決めていました。その結果、1ポイントではありますけど、少しでも結果を出せて良かったです。でもこれ以降のシリーズが開催されるコースでは、テストをした限り戦える手応えがあるので楽しみです。
 
■中嶋大祐選手のコメント
完璧ではありませんでしたが、ちゃんと周囲と戦えたレースでした。作戦がうまくいきました。途中すごく苦しかったですけれど、ポイントを獲得するところまでこられたので嬉しいです。

ただ、まだまだ足りていないところがあることもわかったので、まだまだ勉強です。NSXは、車体もエンジンも、このオフシーズンの間にかなり開発を進めていただいて、ドライバーが体感できるくらい良くなりました。

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  今回は1位と2位がNSXですが、それだけのポテンシャルがあるということですから、ぼくたちも頑張りたいです。テストした限りでは岡山が一番厳しそうだったので、ここできちんと戦ってポイントが取れたのは大きいし、今後に向けて明るい材料だと思います。