2018 SUPER_FORMULA

Rd.5 MOTEGI

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2018年8月22日

山本、シリーズポイント獲得。
福住、ファーステストラップ記録。

シリーズ名:2018全日本スーパーフォーミュラ選手権 第5戦
大会名:2018年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第5戦 ツインリンクもてぎ
距離:4.801km×52周(249.652km)
8月18日(土)薄曇り・観衆:16,500人(主催者発表)
8月19日(日)薄曇り・観衆:20,500人(主催者発表)
2018年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第5戦が、栃木県ツインリンクもてぎで開催された。TEAM MUGENは、#16 山本尚貴、#15 福住仁嶺の2カー体制でこのレースへ参戦した。福住はヨーロッパでFIA-F2選手権に出場するため前3戦を欠場しており、シリーズに復帰するのは4レースぶり。Hondaは、このレースに向けてバージョンアップを施した今季2基目のエンジンを投入した。

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8月18日(土)
■フリー走行
#15 福住 4番手 1分32秒816
#16 山本 13番手 1分33秒268
土曜日午前9時40分から1時間の予定でフリー走行セッションが行われた。異常気象とまで言われた猛暑を伴う好天は続いていたが、レースウィークを迎えたツインリンクもてぎには北寄りの風が吹き、気温、路面温度とも低下ししのぎやすいコンディションとなった。

フリー走行が始まると、#15福住、#16山本とも、まずはミディアムタイヤを装着して順調に走り始めた。福住は序盤から快調にタイムを縮め上位に並び、#16山本は中団のタイムで周回を重ねた。気温は26度、路面温度は37度とレースに適したコンディションである。

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セッション折り返しを過ぎて、ソフトタイヤを装着する選手が出始めた。TEAM MUGENの2選手はミディアムタイヤのまま周回を行い、セッション残り15分となったところで#15福住はソフトタイヤを投入したが、#16山本はミディアムでの調整を続け、セッション終了間際になってソフトタイヤに履き替えて公式予選に向けてのシミュレーションに入った。

最終的に#15福住は20周を走って17周目に1分32秒816を記録し4番手、#16山本は19周を走り最終ラップに1分33秒268を記録して13番手につけてフリー走行を終えた。
 
■公式予選
#16 山本(Q1:4位 1分33秒032 Q2:7位 1分31秒960 Q3:7位 1分32秒258)
#15 福住(Q1:14位 1分33秒743 Q2:14位 1分32秒738 Q3:出走せず)
3回のセッションで構成されるノックアウト方式の公式予選は、午後2時30分、20分間のQ1セッションから始まった。ツインリンクもてぎの上空は薄曇り、涼しい風が吹く。#15福住、#16山本ともコースイン後、中団のタイムで周回し一旦ピットへ帰還した。

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セッション残り7分となったところでいつものように各車タイムアタックのために続々とコースイン、タイヤをウォームアップしてタイムアタックに入った。#16山本は1分33秒032を記録、4番手でQ1セッションを突破したが、#15福住のタイムは伸びずQ1突破足切りラインの14番手になかなか届かなかったが、セッション終了のチェッカーフラッグが振られる直前にタイムアタックに入って1分33秒743を記録、14番手に食い込んでQ2セッション進出を決めた。

午後3時から7分間のQ2セッションが行われた。#16山本はチェッカーフラッグ寸前にタイムアタックを敢行、1分31秒960を記録、7番手でQ3セッション進出を決めた。一方、#15福住のタイムは伸び悩み、1分32秒738の14番手に終わってQ3セッション進出はならず、スターティンググリッドが決定した。

午後3時17分からQ3セッションが行われ、#16山本はポールポジションから0秒667遅れの1分32秒258を記録し、7番手のスターティンググリッドにつくことが決まった。
 
8月19日(日)
■決勝
#16 山本 7位(52周 1時間25分03秒616 ベストラップ1分36秒068)
#15 福住 17位(52周 1時間25分41秒455 ベストラップ1分34秒75
日曜午前10時から30分間にわたってフリー走行が行われた。TEAM MUGENの2選手はまずソフトタイヤを装着してコースイン、#16山本は12周走った後ミディアムタイヤへ交換して走行を続行した。#15福住はソフトタイヤのまま2回ピットインしてセッティングの調製を行った。#16山本のタイムは1分35秒110で7番手、#15福住のタイムは1分35秒325で12番手だった。

決勝レース前のウォームアップでは2選手ともミディアムタイヤを装着、#15福住は5周を走って1分35秒843、#16山本は1分41秒709を記録してそれぞれスターティンググリッドについた。

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午後2時15分、決勝レースのフォーメーションラップが始まった。スターティンググリッド14番手と沈んだ#15福住は、ミディアムタイヤを装着し燃料を少なく搭載したうえで2回ピットストップを行う作戦を選択、#16山本はミディアムタイヤでスタート、レース途中でソフトタイヤへ交換する上位標準の作戦を選択した。

スタートの瞬間、#16山本はうまく加速して5番手でレースを始めた。集団の中でレースを始めた#15福住は予定通り1周目にピットイン、そこでソフトタイヤを装着すると集団の後方でコースへ復帰、前方に車両がいない状態でプッシュにかかった。その結果、#15福住は4周目、このレースのファーステストラップとなる1分34秒758を記録した。

3周目、#16山本はソフトタイヤを装着した後続車両にオーバーテイクを許し6番手へ後退したが、その後はポジションを守って周回を重ねると、13周を走り終えてピットインし、ミディアムタイヤをソフトタイヤへ交換、給油を行ってコースへ復帰した。一方#15福住はハイペースで走行を続けた結果、後方集団に追いついてしまった。

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このままではハイペースでの走行が難しくなるので、ピットは予定よりも早めに2回目のピットストップを行う決断を下して#15福住をピットへ呼び戻した。ピットでは消耗したソフトタイヤを別のセットのソフトタイヤに交換、給油を行った。スタート時に燃料を積まなかった分、給油時間はかかったが、ハイペース走行を続けてタイムロスを吸収する作戦である。

再びトラフィックを回避した#15福住は自分のペースで先行するライバルの追い上げにかかった。ところが見かけ上の順位を14番手にまで回復したとき、前方を走行するマシンをオーバーテイクしようとして追突する形で接触、フロントウイングが脱落したため予定外のピットインをすることになった。この結果#15福住の順位は大きく落ちた。

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ピットストップ後も着実に周回を重ねた#16山本は40周目には実質の順位を5番手にまで上げた。しかしタイヤ消耗が進んだレース終盤、後方車両がじりじりと間隔を縮めてきた。#16山本はポジションを守りにかかるが、フレッシュなタイヤを装着している後続車に対してはタイヤの消耗が進んでおりペースが上がらない。ファイナルラップ、#16山本は2台の後続車に先行を許し、7位で52周のレースを走りきってフィニッシュした。#15福住は17位でレースを終えた。

#16山本はドライバーポイント2点を獲得、通算24点としたがランキングでは同点の2番手へ後退した。TEAM MUGENは2点のチームポイントを獲得しトップと7点差のランキング4番手となった。シリーズ第6戦は9月8日から9日、岡山県岡山国際サーキットで開催される。
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■山本尚貴選手のコメント
今週末あまり調子は良くありませんでした。でも決勝レースのスタートはうまくいって、展開的に良い方向へ進みそうだったんですけど、ピットのタイミングが合わず、コースに戻ったとき前にいたクルマとバトルしてロスしてしまい、後方から追い上げを許して最終ラップに2つポジションを落としてしまったのはもったいなかったです。

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でもポイントを2点獲ってチャンピオン争いに踏みとどまれましたし、調子が悪いながらも最低限の仕事はできたかなと思います。エンジンの差はないと感じるので、岡山に向けてあと一歩何かをしなければいけません。
 
■福住仁嶺選のコメント
決勝では結果は残せませんでしたが、ポジティブな面も多かったレースだと思っています。2ストップ戦略は悪くなくてレース中のペースも良かったのですが、自分のミスで無駄な接触をしてしまった事が反省点です。

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予選Q2はタイヤが十分に発熱しきらない感触でタイムが出ませんでした。また決勝スタートも改善しないといけない部分がありました。第6戦岡山に向けては、まずは予選でもっとパフォーマンスを上げて、良いスターティンググリッドについて、決勝ではもっと落ち着いてレースができるよう心がけようと思います。
 
■手塚長孝監督のコメント
山本選手は良いスタートを決めてくれたので、展開的に良い方向へ行くだろうと思っていました。5位までポジションを上げていたのですが、最終周に追い上げてきた車両に抜かれてしまったのが残念です。それでも着実にポイントを取得できたので良かったです。

福住選手もスタートダッシュは良かったです。2ピット作戦を取り、すいているコースでプッシュしました。良いペースで走っていたので自信につながったと思います。しかし接触アクシデントは余計でしたね。

総合的に決勝レースでタイヤのパフォーマンスが早く落ちてしまう傾向があるので、そこを解明して第6戦岡山に臨みます。引き続き暖かいご声援をお願いいたします。