Super Formula

Rd.5 OKAYAMA

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2016年9月16日

TEAM無限、レース2で6位入賞! 厳しい予選結果をチーム力と作戦で挽回!

シリーズ名:2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権 シリーズ第4戦
大会名:2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権 第5戦 岡山国際サーキット
距離:レース1 3.703km×30周(111.090km)
距離:レース2 3.703km×51周(188.853km)
レース1予選/決勝:9月10日(土) 晴れ・観衆:4,000人(主催者発表)
レース2予選/決勝:9月11日(日) 晴れ・観衆:6,000人(主催者発表)

9月10日(土)~11日(日)、岡山県の岡山国際サーキットで2016年全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第5戦が開催された。

元々第5戦は、大分県・オートポリスを舞台に行われることになっていたが、4月に発生した熊本地震の影響を考慮して今季の開催を断念。その代替レースとして、岡山国際サーキットが使用されることになった。それに伴い、第5戦では通常のシリーズ戦とは異なるレースフォーマットが採用された。

特別レースフォーマットでは、土曜日にレース1、日曜日にレース2を行う2レース制。金曜日の占有走行は実施せず、土曜日の朝に1時間のフリー走行を行った後、20分間の予選を行ってレース1のスターティンググリッドを決め、午後に30周のレース1を行う。レース1では、タイヤ交換は義務付けられない。

日曜日は、フリー走行は行われず、Q1とQ2で争われるノックアウト方式の予選が行われ、レース2のスターティンググリッドを決める。午後に行われるレース2のレース距離は51周で、こちらのレースではタイヤ交換が義務付けられる。タイヤは前レースから持ち越せるユーズドタイヤが2セットに加え、岡山用にミディアムのニュータイヤが4セット供給される。

選手権ポイントはレース1、レース2で通常の50%、ポールポジションポイントはそれぞれのレースで1点が与えられることになっている。

9月10日(土)
フリー走行
#16 山本 10位(1分14秒828)

土曜日は朝から快晴となり、午前9時から1時間にわたってドライ路面でフリー走行が行われた。#16山本は持ち込みセッティングで走り始めるが、納得いかない感触でタイムは伸びない。セッション前半は上位が1分15秒台で走る中1分16秒台で走行を重ね、状況を確かめ解決方法を考える。

セッション残り2分となったところで#16 山本は予選タイムアタックに向けたシミュレーションに入り、1分14秒828を記録、その時点で5番手へつけた。しかしその後他車もタイムアタックシミュレーションを行い、最終的に#16 山本はベストタイムから0秒408差の10番手でフリー走行を終えた

公式予選(レース1)
#16 山本 14位(1分14秒728)

公式予選は午前11時から20分間。フリー走行とのインターバルは実質1時間しかなく、大幅なセッティング変更には無理がある。#16 山本は1セット目のニュータイヤを装着してコースインするが、岡山国際サーキットではコース上が混雑してポジションが取りにくく、ペースを落としてアタックのためのポジションを探るがセッション開始後7分でコース上の障害物を排除するためセッションは赤旗で中断されてしまった。全車ピットへ戻った段階で#16 山本のタイムは1分25秒144で15番手。

11時15分にセッションは残り13分49秒で再開された。セッション終盤に向けて2セット目のニュータイヤを投入した#16 山本は、コース上で進路を塞がれ、なかなか思うようなアタックができない。

一旦アタックを中断してタイヤをクールダウンし改めてタイムアタックに入り、残り5分の段階で1分14秒728を記録。この時点で4番手だったが、そのままもう1周アタックに入る。しかし、セクタータイムが伸びなかったためアタックを中止してピットへ戻った。最終的に#16山本の順位はベストタイムから0秒690後れの14位に終わった。

決勝(レース1)
#16 山本 10位(28周 36分53秒599 ベストラップ1分18秒152)

午後2時45分、決勝レース1に先駆けてウォームアップ走行が行われ、午後3時30分、決勝レースがスタートした。太陽は傾き始めたものの快晴は続き、気温32℃、路面温度42℃というコンディション。ところがスタート時にスターティンググリッドを間違えた選手がいたためスタートはディレイとなり、午後3時55分、周回数を2周減算して28周レースとしてフォーメーションラップが始まり、改めてレースが始まった。

14番手からスタートした#16 山本はスターティンググリッドがひとつ繰り上がったうえでスタート時に3台を抜き、10番手でオープニングラップを終えた。しかし、それ以降は前走車に接近しても空力バランスが崩れて順位を入れ替えるには至らなくなる。

8周目、バックストレート後のヘアピン手前でアウト側に並びかかってパッシングを試みるが抜ききれず、間隔を逆に開かれることとなった。以降、#16 山本は前走車に接近することはできてもパッシングをしかけられる状況ではなくなり、そのまま10位でレースをフィニッシュした。

9月11日(日)
公式予選(レース2)
#16山本 14位(Q1:14位 1分14秒728 / Q2:-)

土曜日に続き秋晴れに恵まれた日曜日、気温25℃、路面温度31℃というコンディションの下、午前9時50分からレース2のスターティンググリッドを決める公式予選セッションが始まった。まず20分間のQ1セッションを行い、上位10台がQ2セッションに進出、11番手以降はその順位でスターティンググリッドが決まり、ポールポジションを含む10位までのスターティンググリッドは10分のインターバルを経て10分間行われるQ2セッションでのタイム順で決定するという規則だ。

#16 山本はユーズドタイヤを装着してコースイン、セッティングの確認を行った。セッション開始後10分、全車が一旦ピットへ戻り、タイムアタックのタイミングを待った。#16 山本はこの日1セット目のニュータイヤを装着、セッション残り7分となるのを待ち、後方からコースインした。

#16 山本はスロー走行して前走車との間隔を開き、タイムアタックのための自分のポジションを慎重に用意する。そこからタイムアタックに入ったが結果は1分15秒547。順位は15番手に終わり、Q2進出はならずスターティンググリッドは15番手に決定した。

決勝 (レース2) 
#16 山本 6位(51周 1時間11分43秒331 / ベストラップ1分17秒743)

レース2の決勝レースは晴天下、太陽が照りつける中で行われた。スタート前、8分間のウォームアップ走行が行われる頃には気温33℃、路面温度は44℃に達した。午後3時にフォーメーションラップが始まり、スタートが切られた。15番手グリッドから加速した#16 山本は、前方でエンジンをストールさせて停止していた車両を避け、集団となって第1コーナーへ飛び込んだ。

集団の中で大きくジャンプアップすることは不可能だったので、チームと山本が考えていた案の1つである1周めのピットイン実行を決意、オープニングラップを終えることなくピットロードへ向かった。

出走19台中、7台が1周目、2周目のタイヤ交換作戦を決行したが、TEAM無限は素早いピット作業で、Q2で使う予定だったスクラブ済みのニュータイヤに交換、#16 山本をコースへ送り出して、事実上の順位を上げる事に成功した。見かけ上、#16 山本の順位は2周目15番手、3周目には14番手につけた。

6周目、予選7番手からスタートし上位にいた選手がタイヤ交換のピットインを行い、7周目に入ろうとする#16 山本の直前でコースに復帰してきた。山本は背後につけるとモスSコーナーでオーバーテイク、順位を13番手へ上げた。この時点で12番手の選手との間隔は3秒5。

山本は周回を重ねながらじりじりと前走車との間隔を縮めていく。上位を走行していた選手がピットインしたため10周目には12番手に順位を上げ、12周目には11番手へと繰り上がった。しかし前走車との間隔はこの頃から一進一退となった。レース後半になって、タイヤ交換を行っていない上位車のピットインが始まった。それにつれて前走車との間隔はそのままに#16 、山本の見かけ上の順位は17周目に10番手、19周目に8番手、20周目に7番手、と上がっていった。

30周目、コース上に停止した車両を回収するためセーフティカーがコースイン、隊列を作ってのセーフティカーランに入った。34周目からレースが再開されたとき、前走車との間隔は1秒4だったが、これ以上近づくと空力的影響を受ける難しい間隔であり、一進一退の走行が続くことになった。

41周目、上位車両にドライブスルーペナルティが下ったため#16 山本の順位は6番手に繰り上がったが前走車との間隔はその後少しずつ開き始め、結局そのままチェッカーフラッグが振り下ろされ、#16 山本は6位でフィニッシュ、選手権ポイントを1.5点獲得した。

この結果、#16 山本はドライバーズポイントを通算15.5点とし、ドライバーズランキングでは6番手に後退した。またTEAM無限はポイントを14.5点とし、ランキング5番手につけた。シリーズ第6戦は、9月24日~25日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催される予定である。

山本尚貴選手コメント

前回までの結果を見直して持ち込んだクルマは結構自信はあったんですが、期待が外れた感じです。走り始めて、こんなはずではない、と感じました。土曜日も日曜日も、予選でトラフィックがあったのは事実ですが、それがなくても全体的にスピードが足りず、あまり大きく順位が変わる状況ではありませんでした。スピードが足りない原因が何なのか、今の時点ではっきりつかみきれていないのが問題です。

レース2では、戦略が当たったうえ、ピット作業が非常に速かったのでポジションを上げられました。しかもタイヤ交換してからのペースが良かったので、前に出て行けました。ただ、Q1で落ちたからあの作戦が採れたので気持ちは微妙です。

レース後半は、あまり前につきすぎても空力的に悪影響を受けてしまうので間隔を保っていた感じのレースになりました。次のレースまで時間がないので、チームとは早めに今回のダメ出しと摺り合わせをしたいと思っています。スピードが足りない原因が何かあるはずなので、それを頑張って見つけて残り2大会で良い結果を残して来年に繋げたいです。

手塚長孝監督コメント

持ちこみのセットには期待していたのですが駄目で、修正もままならない状態でした。レース1の予選では、相応に仕上げてくれたので、うまくクリアラップが取れれば2~3列目くらいは見えていた感じでしたが、赤旗が出てタイムアタックのタイミングがうまくとれず、タイムを伸ばせませんでした。

土曜日のレース1では山本がうまくスタートしてくれて3台は抜いてくれましたが、その後は何も動けずノーポイントの10位で終わりました。日曜日のレース2の予選に向けては改善点を見つけ、上位を期待していましたが、残念ながら15位で終わってしまいました。やはり他の速いチームに較べて何か足りないところがあったのでしょう。

レース2の決勝に向けては諦める事無く、更なる改良を全員で行った結果、良い走りができました。ピット作業もいつも通り信頼できる作業を行ってくれて順位を上げる事ができました。

今回の結果については、真摯に受け止めて考え方も見直さなければなりません。週末を通し、監督として良いアドバイスができなかったことも申し訳なく思っています。今回のレース結果は、応援していただいた皆様には物足りないものだったでしょうが、決して諦める事は無く、あと残り2大会しっかり食らいついて最後には逆転できるように頑張ります。

引き続き、応援よろしくお願いいたします。