MUGEN CIVIC TYPE R


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シビックにおけるレースとストリートの両フィールドを見据え続けてきた無限は、TYPE Rに対してさらなる高次元の空力性能を開発した。風を効率よく利用したエアロダイナミクスは、個性を主張するそのスタイリングとともに、完全なロジックのもとに機能する。

性能部品としての空力性能を向上させる方法は、驚くほど単純である。可能な限り前面投影面積を小さく設計し、突起部を少なくすることでCd値を抑える。そのうえで、空気抵抗による車体を持ち上げようとする力(揚力=CL値)が働くが、これをマイナス方向にもっていくことで高速走行における安定性を確保する。しかし、方法が単純であるほどに、設計と開発にとって逃げ道はなく、壁にぶち当たりやすいもの。


計算されたエンジン冷却風のインレットとアウトレットが高出力エンジンを効率よく冷却する。

エンジン内部に溜まった熱気をエアロボンネット4箇所のダクトから効率的に排出する。

しかし無限は、スタンダードのデザインを活かした上で、これまでに培ったレース&ストリートテクノロジーを注入。特にその象徴の一部となるリアアンダーウイングは、本来は上部にセットするウイングを下部にセットするという逆転発想によって、整流効果と共に、CL値の向上に大きな役割を果たしている。

フロントとリアのCL値のバランスは、車両の挙動にも影響する。ダウンフォースを利用したトラクションの確保は、特にサーキットにおけるコーナリング性能の向上にも貢献する。

ボンネットはカーボン製を採用して、剛性と軽量化を両立し、運動性を高める役割を持ちながら、上部に設けられたダクトにより、エンジンルーム内にこもりがちな熱を放出する機能も果たしている。

当然ながら、エアロダイナミクスは機能ばかりを主張するわけではない。ユーザーにとって重要なファクターとなる、“個性(デザイン)”に対しても、無限スピリットは込められている。PPE素材を採用したフロントグリル、アルミのステーに支えられたリアウイングの形状、そして全体トータルのバランス感など、そこにはひとつひとつ、これまで培った無限のヘリテージが静かに主張している。

パーツのデザインや機能、そして細部や表面処理の設計にこだわりながら、クルマ全体としてのバランスや性能も同時に追求するエアロダイナミクス。TYPE Rによってスポーツドライビングを極めるのに、空力性能は不可欠の要素である。“風を味方にする”。無限シビック TYPE Rの走りはきっとプレジャーを呼び起こしてくれることだろう。

CIVIC TYPE R用 RearWing

GTカーでも採用されている3次曲面を用いたウイング形状。Cd値を増やすことなく効果的にダウンフォースを発生させる。ウイングの取付角度(0〜12度)を可変することで、走行ステージごとに効果的なリフトバランスの調整ができる。


無限MUGENCIVIC TYPE R