MUGEN CIVIC TYPE R


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「ストリートで気持ちよく走る」ためには、ハンドリング性能の向上が重要となる。ワインディングやストリート、もちろんサーキットにおいても、ステアリングを切り込んだときの胸のすくような回頭性の良さを感じるために、足回りに課せられる役割は極めて重い。

サスペンション構成品の一部であるタイヤ&ホイールは、車両の性格を決めるのに非常に大きな影響力を持っている。高いスポーツドライビングを実現するシビックTYPE Rであれば、なおさらセンシティブな要件が求められる。

しかしそれはサーキットを速く走るためだけといった、決してストイックなものではない。目指すのはあくまで”ドライビングプレジャー”。日常的に気持ちの良いハンドリングを実現するのが、無限が考えるドライビング思想のひとつなのである。

「GP」は鍛造工法で作られ、スピニング工法を採用。最薄部分はわずか2.5mmという薄さを実現。当然、リム強度も通常の鍛造工法よりはるかに高いものである。

無限シビック TYPE Rのアルミホイールには、スポーツドライビング性の高い車両のみに設計開発した『GP』を設定。サイズの18インチ71/2J(オフセット+60)というスペックは、スタンダード車とまったく同じである。

無限シビックTYPE Rの開発においては、インチアップを含めた様々なサイズを試作し、独自の走行試験を実施した。しかし、たどり着いた答えは「異型サイズのタイヤを装着するより、純正タイヤのパフォーマンスを最大限に活かす」というものだった。

ブリヂストンが開発したシビックTYPE R専用のタイヤコンパウンドは、Sタイヤに迫るグリップ能力を有しながら、ストリートで走るのに十分な乗り心地をも実現しているもの。このタイヤパフォーマンスを最大限に発揮できるアルミホイールを開発することが、無限シビック TYPE Rに対する目標となったのだ。 

「スタンダードが持つスタイビリティを保持しつつ、さらに高いコーナリング性能を実現する。そして軽快なハンドリング性能」。そういった目標をもとに、新開発された無限シビックTYPE R専用サイズの鍛造アルミホイール『GP』は、スタンダードに比べて、1本当たり約マイナス2kgの軽量化を実現。いわゆるバネ下重量を大幅軽減したことで、スポーツドライビングにおける高い性能、ストリートにおけるフィーリング向上の両立を果たしている。

ホイールの試作段階において、デザイン、構造、解析が幾度にも渡って繰り返され、JWL(※)試験項目においても、より厳格な試験を実施している。

鍛造工法は、アルミの原材に何千トンもの圧力をかけて素材を加圧変形し、金属繊維が線状につながった「鍛流線」を形成。スピニング工法と呼ばれる製法を用いて「鍛流線」を切断することなく圧延し、驚異的に薄くて高剛性のリムを成形する。しかし、非常に手間のかかる工法であるため、スポーツドライビングを重視した商品のみに採用される製造方法となっている。

さらに無限が開発し世に出すアルミホイールは、すべて車種専用設計である。なぜならHonda車特有のハブ寸法にジャストフィットするセンターホールを、車種ごとに設計しているからである。車種によるハブ径はまちまちなので、汎用性を持たせるために、市販品のホイールの多くは、センターホールの寸法は大きめに取ってある。ホイールとハブの接合性を高めることで、さらに確かな運動性能を実現するのである。

スタンダード車に装備されているタイヤパフォーマンスを最大限に発揮する鍛造アルミホイール『GP』。それが無限が出したタイヤ&ホイールへの答えである。

JWLについて

「乗用車用軽合金製ディスクホイールの技術基準」
この基準は乗用車(乗用定員11人以上の自動車、二輪及び側車付二輪自動車を除く)用軽合金ホイールに適用されている安全基準。この技術基準に定められた試験を製造者自らの責任において行い、適合したものについてはJWLのマークが表示される。また、JWL基準に定める適合品であるか否かを第三者公的機関の「自動車用軽合金製ホイール試験協議会」が確認し、JWL基準による厳格な品質・強度確認試験に合格したものについては、VIAマークの表示がされる。

主な試験項目

◆ 半径方向負荷耐久試験

ホイールのリム部の耐久確認を目的とする試験で、当該ホイールに適用されるタイヤを装着し、車両への取付けと同様の状態で試験装置に取り付け、半径方向負荷を加えながらドラムを回転させ、ホイールを最低50万回転させた後、変形等がないか確認する。

◆ 回転曲げ疲労試験

ディスク部の耐久試験確認を目的とする試験で、ホイールリム部のフランジを回転円板に固定し、充分剛性の高い軸とホイールを車両への取り付け同様に取り付け、曲げ力を与えながら最低10万回転させた後、変形やナットの緩み等が無いか確認する。

◆ 衝撃試験

タイヤの空気保持並びにリム、ディスク及び接合部の強度確認を目的とする試験で、当該ホイールに適用するタイヤを装着し、ホイール軸が鉛直方向に対して13°±1°の角度をなすように支持台に取付け、規定の高さからおもり(594kg)を落下させ衝撃を加えた後、変形や空気漏れ等が無いか確認する。


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